巌流島は格闘界の覚醒装置。みんな、ここに集まれ
お題………大反響の5・6 巌流島・舞浜大会を振り返る!
結末がまったく読めなかった5.6巌流島の2大無差別級決戦。小見川選手は、楠ジャイロ選手に巴投げで勝利。菊野選手とアンブリッツさんの試合は、1R終了前の負傷により無効試合となった。
菊野選手は巌流島で5勝0敗と負け知らず。アンブリッツさんも1勝1無効試合と何気に巌流島では無敗。しかも2015年7月の海鵬戦は、巌流島のベストバウトに常にエントリーされる名勝負を展開。再登場となった今回は、結果的にとはいえ菊野選手のスネを割って無効試合に。巌流島のアンブリッツさんはガチ。ぜひまた戻ってきてほしい。
巌流島で覚醒した選手といえば、菊野、小見川。素晴らしい経歴を持つお二人に今さら“覚醒”というのも何だが、あえてそう言わせていただく。
巌流島の菊野選手は、これまでムエタイ王者、空道王者に勝利。「弱いやつばかりに勝っている」というナンセンスな意見も聞かれたが、それもMMA団体UFCで敗れたケビン・ソウザに1R完全勝利することで一蹴した。今や押しも押されもせぬ巌流島のエース。まぁ、そもそもムエタイ王者、空道王者が弱いはずがないのだが。
もうひとりの巌流島エース・小見川選手は、MMAでは考えられぬ実戦的必殺技「巴投げ」で格闘技のセオリーに大きな一石を投じている。40歳にして覚醒。NEO柔道の覚醒。小見川選手を見ていると、これまでプロ格闘家として取り組んできたボクシングやキック、MMAといったものが、すべて現在のNEO柔道家の形に到達するための過程であったように思えてくる。
43歳という年齢で警察官の仕事を辞め、プロ格闘技の世界に飛びこんだシュレック関根選手も、巌流島でその潜在能力を爆発させた。
30代、40代から改めて人生の最盛期に臨めるというのは、競技界において革命的といえるほどポジティブな現象だ。
一方でまた、若い選手たちの活躍も目を見張るものがある。ほぼ無名だった“ひきこもり空手家”原翔大は、巌流島参戦により一気に人気格闘家に仲間入り。“大器”シビサイ頌真ブレークの期待は高まるばかり。
そしてカポエイラのレロの陰に隠れ、いつもセコンド役をこなしていた兄マーカス・ヴィニシアス。MMA選手としてはほぼ無名の彼だが、ひとたび巌流島でチャンスを得ると、人気の弟レロを上回るほどの輝きを放ち、たちまちファンのハートをつかんでしまった。今後、レロと並んで巌流島のエース級外国人になる予感がする。
ベテランも若手も、日本人も外国人も、ひきこもりもリア充も、巌流島でならみんなが覚醒し、光り輝ける。新たな価値観を手にし、まだ見ぬ世界へと進んでいける。
みんな巌流島に来りゃあいいのになぁ、と本気で思う。
5・6舞浜アンフィシアター大会のレポートはコチラ⇒
『巌流島 WAY OF THE SAMURAI 2017 in MAIHAMA』