「チームドラゴンを背負って闘います!」 龍道場の志士・北井智大&前田憲作会長インタビュー
5・6巌流島は将来の格闘技を背負って立つ若きサムライが参戦するが、その中の一人がキック界の常勝軍団チームドラゴンの北井智大だ。チームドラゴンに残り、今やリーダー格の北井、そして前田憲作会長が巌流島にやってくる。果たして、二人はどんな思いで巌流島にやって来るのか? その胸中を聞いてみた。
巌流島は倒れた相手を殴れるのがいい。キックの試合では怒られていたので(笑)
————巌流島・初参戦が決まりましたが、今の心境は?
北井 巌流島は今注目されてきているので、僕がバチバチの試合をして、さらに盛り上げたいと思います。
————巌流島ではキックボクサーとして闘う?
北井 いえ、“北井智大”として闘います。それとチームドラゴンの道場を背負って闘います。
————巌流島の試合ルールについてはどう思いますか?
北井 今年1月の舞浜大会を会場で観させてもらったんですけど、場外へ落とすのは面白くないと思いました。そこに逃げてる選手がいるように思えて。それは僕が思う“武道”ではないなと。
————巌流島の試合用にどういう対策を立てていますか?
北井 あくまで自分の闘いをするのが大事だと思っていますが、柔術の練習をしたり、対策はしています。得意の打撃で勝負するためにも、寝技の逃げ方くらいはしっておかないといけないので。
————もともと北井選手がチームドラゴンに加入したきっかけは?
北井 この道場でのし上がってやろうと思って入りました。当時17歳だったので8年前ですね。勢いだけで地元の高知からやって来て、それから前田(憲作)会長にお世話になっています。
————地元ではやんちゃなほうでした?
北井 そんなことはないですけど、気合い入れてきました。有名になってやろうと思って。
————現在は北井選手がチームドラゴンを支える存在だと思います。
北井 まずはすごい試合をして、僕の名前を覚えてもらいたいです。
————チームドラゴンを背負って、また勝負をかけていきたいという気持ちはありますか?
北井 もちろん、そういう気持ちはあります。あり過ぎるくらいあります(笑)。
————北井選手が言う盛り上がる試合というのはどんなイメージですか?
北井 インファイトでの殴り合いですね。ゴリゴリにいくのが好きです。
————対戦相手の原翔大選手は空手出身ですが、“対空手”という部分については?
北井 チームドラゴンにも空手の選手はたくさんいたので特に気にしてないです。
————先ほども話に出ましたが、巌流島の闘技場はリングと違い場外がありますが、それに対する怖さはないですか?
北井 ないです、ないです。怖がってたら格闘技はできないので。
————土俵際の押し出しの攻防には対応できそう?
北井 対応できると思います。でも相手には、そうならない試合をしてほしいですけどね。殴り合いで盛り上げましょうよ、と。
————あくまでバチバチにやり合いたい?
北井 はい。常に相手をぶっ飛ばすという気持ちで闘っていますので。あと巌流島では倒れた相手を殴っても大丈夫なので、思いっきりやれますよね。キックボクシングの試合では勢いあまって倒れた相手を殴って、怒られることがあったので(笑)。
————いつもそれくらい前のめりの気持ちで闘っているんですね?
北井 巌流島では誰にも止められないので、ガンガン前のめりでいきますよ。お客さんが見たいのはど突き合いだと思うので、原選手、一緒に盛り上げましょう!
【前田憲作会長インタビュー】
————北井さんはどんな選手ですか?
前田 チームドラゴンというと戦略を練って闘うイメージが強いと思うんですけど、北井君は作戦よりもとにかく打ち合いをしたがる選手ですね。90%くらい負けてるなっていう試合をひっくり返すことも多い。激闘タイプです。
————まさにチームドラゴンの志士という感じで。
前田 チームドラゴンで最も巌流島に向いている選手だと思いますよ。ピンチになっても、その場その場で反応して切り抜けるタイプなので、何が起きるか分からない巌流島の異種格闘技戦にも対応できるはず。闘いの行方が予想できない選手なので、すごく面白いですよ。
————北井選手がまだ十代の頃からそばで見守ってきたと思うのですが、彼の成長ぶりはどうですか?
前田 チームドラゴンは全国から腕自慢が集まってくる道場なんですけど、高知から上京してきた彼もかなりやんちゃな子でした。
————北井選手本人は、やんちゃではなかったと話していましたが。
前田 いやいや、最初に来たときは僕にタメ口でしたからね(笑)。でもそこからアマチュアのキックボクシングで経験を積んでデビューして、チャンピオンクラスにも勝っている子なので、今後すごく期待できる選手です。
————巌流島ではキックボクシングではなく、つかみや投げ、寝技もある異種格闘技戦に挑むことになるわけですが、チームドラゴンとしてはどう闘いますか?
前田 チームドラゴンはこれまでも投げありの試合に出場したりして、それぞれのルールに応じた闘いをしてきましたので問題ないです。それと何より北井君自身がぜひ巌流島で闘いたいということだったので、選手の意志を大切にしたいと思い、送り出すことにしました。
————北井選手のチームドラゴンでの立ち位置というのは?
前田 リーダー格ですよ。チームドラゴンの新リーダーです。今残ってくれている選手たちは、実は僕があまり手をかけてやれてなかった子たちなんですよ。でも、その選手たちが残ってくれた。そしてその選手たちが新しいチームドラゴンを作ろうとしている。前にいた選手たちはみんな正統派で、今いる選手たちはみんな個性派ですね。これから新しいチームドラゴンを作り上げていくなかで、僕自身が彼らの成長をとても楽しみにしています。
————その中でも北井選手は特に期待している選手?
前田 そうですね。今一番期待している選手です。
————前田会長というと、キックボクシングで常勝軍団を築き上げた名伯楽として知られていますが、“異種格闘技戦”に対する印象というのは?
前田 異種格闘技は大好きですよ。やっぱり格闘技が一番盛り上がるのって、異種格闘技戦だと思いますし。僕、アントニオ猪木さんとモハメド・アリの試合なんて大好きですもん。世代的に漫画の『空手バカ一代』や『プロレス スーパースター列伝』が大好きでしたので。異種格闘技戦はワクワクしますよねぇ。
————選手だけでなく前田会長自身もワクワクされている?
前田 ワクワクしますねぇ。だって、K-1にしても元々は異種格闘技だったと思うんですよ。ファン層を広げるという意味でも、異種格闘技には可能性があると思います。
————では今後、前田会長が巌流島で“常勝軍団”を築く可能性もありますね。
前田 また新しい挑戦の場になりますので、ひとつ一つ経験を積みながら、巌流島の闘い方を研究していきたいですね。
————北井選手と前田会長の活躍、ともに期待しています!
前田 はい、これからの新生チームドラゴンをどうぞよろしくお願いします!
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『WAY OF THE SAMURAI 2017 in MAIHAMA』