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孤高の天才・田村潔司がジークンドーと遭遇! 47歳の男が闘い続ける理由とは?

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僕が勝とうが負けようが、そこでお客さんがどう感じてくれるかが勝負

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47歳にして、今も闘い続ける田村潔司。2016年は、未知の格闘技クラブマガとの対決に臨んだり、ボクサーとの猪木アリ戦検証マッチに挑んだりと、このレジェンド戦士は決して歩みを止めない。孤高の天才・田村が闘い続ける理由とは?

————巌流島への出場は4回目になりますね。

田村 4回目の出場で、4回目の選手変更ですね(笑)。

————田村さんの相手は4回ともケガ等により選手変更になっています……。今回は香港のジークンドー選手と闘うはずだったのが、イタリアのジークンドーの使い手、レオナルド・ブラマ選手に変更になりました。率直に巌流島にはどんな思いを持っていますか?

田村 いや、なんとも思ってないですよ。僕を煮るなり焼くなり好きにしてくれれば(笑)。

————それは巌流島プロデューサーの谷川貞治を信用しているということですか?

田村 まぁ、根っこの部分では信用していますよ。

————以前、クラブマガの選手が欠場したときは、より強い選手に代わりました。今回もそのパターンだったらどうしますか?

田村 まぁ、それも修行ですよ(笑)。もう慣れちゃいました。

————ジークンドーの印象は?

田村 ブルース・リーのイメージですよね。3次元の闘いというか、4次元というか。

————4次元殺法?

田村 4次元ではないか(笑)。じゃあ3次元半にしましょう。まぁ、時間を超えた闘いでもありますし。

————そのジークンドーとの闘いにはワクワクしていますか?

田村 うーん、ワクワクというか、ソワソワですかね。年末年始はゆっくりしたいんですけどねぇ(笑)。

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————孤高のイメージだった田村選手が、こうして団体戦のメンバーになっているのは新鮮です。

田村 そうですか? でも、今回の日本代表選手たちとは世代も違うし、体重も違うので気にならないですよ。若い頃に他の選手と話したりしなかったのは、彼らと対戦の可能性があったからなんです。仲良くなっちゃうと闘いづらくなるので。あと年齢を重ねて、丸くなった部分もありますかね。若い頃はあらゆるところで尖ってましたから。

————UWFインター時代も他の選手と仲良くすることはなかったですか?

田村 Uインターはちょっと別で、高田(延彦)さんを中心となって、選手たちが一つにまとまってましたからねぇ。

————RINGS時代は他の選手とまったく交流してなかったですよね?

田村 RINGSは道場で一緒に練習していても、みんなピリピリしている感じはありましたねぇ。あそこで僕はよそ者でしたし。まぁ、巌流島は殺伐とした日本人対決よりも“日本vs世界”といったコンセプトのほうが面白いと思いますけどね。団体戦は観るほうからしても応援しやすいので。

————今回の団体戦では副将を務めますが、大将じゃないことへの不満はないですか?

田村 いやぁ、その不満はないですね。大将はもういいですよ。

————メインじゃなくてもいい?

田村 もうメインはいいです。

————だいぶ丸くなったという田村選手ですが、選手としていつ引退するということは考えたりするのでしょうか?

田村 一緒に練習しているキックボクサーの立嶋篤史選手が同じ質問を受けたときに、「それは人にいつ死ぬか聞いているのと同じこと。いつ死ぬかなんて分からない」と答えていたんですよ。まぁ、そういうことです。

————武道家は一生をかけて強くなるイメージがあります。試合はしなくとも人生自体が修行で、死ぬまで精進していくという。最近の田村選手を見ていると、そういうところに向かっているようにも感じます。

田村 UWFインター時代に、他の選手が華々しい舞台で闘っているなか、僕だけ干されていた時期があったじゃないですか? あのときに僕は大きな舞台ではなく、町道場の師範のようなポジションが合っているのかな、と思ったのを今でも覚えているんですよ。実際にその後、自分のジムを開いたんですけど、今でもあの頃思った“町の道場主”という感覚はありますよ。引退どうこうに関しては、一番の問題は心技体の心の部分になると思います。立嶋選手なんかは今でも試合を続けているんです。例え、それが前座のポジションであっても。それって口には出さなくても、本人の中で闘う理由があるからだと思うんです。彼のやっていることには、すごく共感できる部分があるんですよね。

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————田村選手自身の中で、まだまだやれるという感覚はあるのでしょうか?

田村 まだ若いやつらと練習していても負けないなというのがあるのでね。そこで若いやつらにかなわなくなったときに、一度考える時期が来るのかなとは思いますけど。

————ではレオナルド・ブラマ選手との試合では、どんな闘いを見せたいですか?

田村 闘いも何もね、こう対戦相手が変わったら闘いようがないですよ。

————冒頭で相手の変更は気にならないって言ってたじゃないですか(笑)。

田村 まず相手の情報がほぼない中で闘い方も何もないというのがあります。あとはRINGS時代のような何が何でも自分が勝って守らないと、という気負いはないです。ただ、それでも田村潔司の試合を楽しみにしてくれている方もいると思うんです。RINGS時代はとにかく僕が勝って、団体を守ればファンの方が喜んでくれたんですけど、今はそれとは別の見せ方をしないといけない。どうやったら、お客さんが喜んでくれるのか。そこの部分で何を見せられるかですよね。僕が勝とうが負けようが、そこでお客さんがどう感じてくれるのかという部分で。

————それがある意味では楽しみでもある?

田村 そうですね。今は絶対に負けられないというプレッシャーがないぶん気は楽なんです。ただ、だからこそ、勝つにしろ負けるにしろ、何を伝えられるかが自身の大きなテーマになります。

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