木村ミノルが100kg超のセネガル戦士を1RでKO。そのとき、いったい何が起きていたのか?【巌流島バーチャルファイト】
セネガル相撲の刺客として襲来し、木村ミノルとボクシングルールで対戦するも、わずか1分でKO負けを喫したアマドゥ・ディアにインタビュー。あの1分の間に何が起きていたのか!?
−−−−今回、巌流島から試合のオファーを受けたときの心境は?
ディア まったく悩むことなく「やる!」と即答しました。セネガルには強い男がたくさんいすぎて、なかなか試合のチャンスが回ってきませんから。
−−木村ミノル選手の第一印象は?
ディア (RIZINでの)彼とブアカーオ(・バンチャメーク)の試合映像を見て「自分が勝てる」と感じました。
−−木村選手に「勝てる」と思った理由は?
ディア まず、なにより自分の強さに自信がありました。木村選手の試合映像を見て、ボクシングが上手いなとは思いましたが、自分のパワーで凌駕できると思ったんです。
−−木村選手との対戦に向けてどんな対策をした?
ディア グローブをつけたボクシングの練習をしてきました。セネガル相撲ではグローブをつけず、素手で殴り合いますから。
−−グローブをつけて試合してみて、セネガル相撲の殴り合いとの違いは感じましたか?
ディア セネガル相撲の殴り合いは素手なので、痛いし、体が傷つきます。ボクシングは攻め方やガードの仕方などが、似ているようで異なる競技だと感じました。今回KOされたパンチはまったく見えませんでした。パンチで失神したのは初めてです。
−−ダウンしても必死に立ちあがろうとしていましたね。
ディア 気持ちはまだ闘いたいと思いましたが、周囲がグルグルと回っているようで体がいうことをききませんでした。
−−ディア選手の攻撃の手応えはどうでした?
ディア 私がパンチを打ったときに、木村選手が怯んでいる、やはりパワーで勝てると思いました。でも結果的にボクシングルールでは、木村ミノル選手の経験が上回っていたなと。
−−次はどんなルールで試合がしたい?
ディア 次に試合するときは、セネガル相撲を活かせる組みや投げのある総合的なルールでやりたいです。そして木村ミノル選手にリベンジしたいです。もう一度チャンスをください。お願いします。
永本進さんインタビュー(アマドゥ・ディア選手のブッカー)
−−永本さんが派遣されたセネガルのディア選手は残念ながら負けてしまいました。
永本 残念ですね。予想外の結果でビックリしたといいますか。木村選手のカウンターのフックが上手かったですね。ディアには見えてなかったでしょうから効いたでしょうね。
−−敗因を分析すると?
永本 とにかく前に突っこんでメチャクチャな試合にしろ、と伝えていたんですけど、途中で止まって見てしまったので。ボクシングの経験やテクニックでいえば、木村選手のほうが上手いのは当然なので、正攻法でいくのではなくグチャグチャにしろと。
−−なぜ見てしまったのでしょうか?
永本 なんででしょうねぇ。グローブをつけていたりと普段と違うので戸惑ったのか。
−−素手で殴り合うセネガル相撲では失神KOは少ないですか?
永本 いや、ありますよ。150kgを超える大男たちが殴り合うので。今回はボクシング特有のテクニックで、パンチが見えない角度から入ったので効いたんでしょうね。まあ、ゲームとしては完敗ですね。
−−ディア選手は負けて落ちこんでいますか?
永本 だいぶ落ちこんでますね。泣いてましたから。セネガルの選手は普段から一戦一戦にかけているので。実際にあの国ではセネガル相撲で勝つことで人生が変わりますからね。応援するほうも本気で、負けたら暴動が起きたりしますし。なかなかチャンスが回ってこないのに、一度負けたらもう次の試合は5年後とかザラにありますからね。
−−日本の格闘技のように負けたら2ヶ月後にまた試合という世界ではない?
永本 まったく違いますね。だから、試合にかける意気込みがすごいんですよ。チャンスに飢えていますから。
−−ではセネガルにはすごい逸材がまだまだ埋もれていると?
永本 すごい身体能力の怪物がゴロゴロいますよ。15歳で2メートル15センチの少年とか。
−−それは本物の怪物ですね(笑)。
永本 しかもデカいのに足も速い。手足も長いし。
−−今回、ディア選手のセコンドで来られた方もバキバキのすごい体でしたね。
永本 はい。彼はもうセネガル相撲を引退した人ですけど。
−−引退していて、あの体ですか(笑)。
永本 セネガルでは普通ですよ(笑)。
−−今後またセネガル相撲の怪物を日本に送りこんでください。
永本 ぜひお願いします。
◾️アマドゥ・ディア
セネガル出身
1994年7月4日生まれ
181センチ/102キロ
バックボーン:セネガル相撲
イベント概要
大会名 巌流島バーチャルファイト
日時 2024年5月3日配信開始
会場 東京都内某所(一般観覧はありません)
主催 巌流島実行委員会/株式会社K-LEAGUE
出場選手 ぱんちゃん璃奈(キックボクシング)/ルシア・アプデルガリム(テコンドー)/ミケーレ・ベルギネリ(喧嘩サッカー)/アマドゥ・ディア(セネガル相撲)/クリスティアン・エスクリグ(怪力王)/江畑秀範(テコンドー)/渡慶次幸平(ミャンマーラウェイ)/木村”フィリップ”ミノル(キックボクシング)
試合形式 巌流島ルール等によるスーパーファイト
放送 巌流島公式YouTubeチャンネル他にて全世界に無料配信