喧嘩フットボールの伝説、“51歳の不屈の闘将”ミケーレが振り返る渡慶次との一戦【巌流島バーチャルファイト】
渡慶次幸平との「世界の東西“漢”対決」で惜しくも判定で敗れるも、変わらぬ闘志で見るものを魅了したミケーレ・ベルギネリに試合後に話を訊いた。
−−コロナ禍もあって久々の巌流島へのカムバックになりましたね。
ミケーレ 巌流島は常に他とは一線を画す挑戦や実験を試みるので大好きだ。そうやって時代の先端を切り拓いてきたのがジャパンだろ。また戻ってこられてすごく嬉しいよ。
−−今回、直前で対戦相手が変更になりました。
ミケーレ 当初の相手は若くて、背が高く、体も大きい選手だったので、それに合わせた対策をしていた。直前での相手の変更はもちろん大変だが、巌流島が好きだし、日本を愛しているので、みなさんのためにもがんばろうと思ったよ。
−−オファーを受けたときの渡慶次選手の印象は?
ミケーレ 彼の過去の試合を見て、キックの技術の高い選手だと感じた。あとラウェイの試合も見て、すごく勇敢な選手だとわかり、リスペクトの気持ちが芽生えた。私も勇敢な闘いが求められるカルチョ・ストーリコの闘将なので、彼は好敵手になるなという予感がしたね。
−−実際に対戦してみてどうでしたか?
ミケーレ 男気があり、また、とても優しくもあり、思っていたとおりのいい男だったよ。
−−渡慶次選手の三日月蹴りがボディに突き刺さって苦しそうでしたね?
ミケーレ 相手の足のつま先がボディに突き刺さって息ができなくなった。あんなキックをくらったのは初めてだ。「ぜんぜん大丈夫だ」という素振りをしながら、実は苦しくて呼吸を戻そうと必死だったよ(笑)。
−−それでも最後まであきらめずに前に出続ける姿には、カルチョ・ストーリコの闘将らしい心の強さを感じました。
ミケーレ 言い訳する気はないが、試合前から足の負傷があって踏ん張りが効かなかった。それでも根性で前に進み続けた。試合の途中で私が雄叫びをあげたシーンがあったと思うが、あれは足の踏ん張りがきかない自分を鼓舞して、歩を前に進めようとするアクションだったんだ。
−−ミケーレ選手は現在51歳です。なぜいまだに闘い続けるのでしょう?
ミケーレ 自分のためさ。自分がどこまで行けるか限界が知りたいんだ。それに闘っていると「生きている」と感じられる。根っからの戦士なのさ(笑)。
−−カルチョ・ストーリコでも今もレジェンド枠で参戦しているんですよね?
ミケーレ そうだ。今もレジェンド枠で現役で闘っている。今年の2月にもカルチョ・ストーリコの試合に出場したばかりさ。
−−それは足を負傷するのも仕方ないですね。
ミケーレ たしかにそうだな(笑)。だが、それが俺の生きる道だ。
−−巌流島バーチャルファイトのコンセプトのひとつに「ゲーム・アニメと格闘技の融合」があります。日本のゲーム・アニメなどのポップカルチャーにご興味は?
ミケーレ 日本のアニメは大好きだ。俺が子供の頃、イタリアではたくさんのジャパニーズ・アニメがテレビで放送されていたんだよ。俺が好きだったのは「機動戦士ガンダム」「鋼鉄ジーグ」「新造人間キャシャーン」「タイガーマスク」「破裏拳ポリマー」「北斗の拳」あたりだ。まだまだあるけどな。
−−アニメ愛が止まりませんね(笑)。それにチョイスが非常に昭和です。
ミケーレ 昭和とはなんだ?
−−なんというか、まあ、根性の時代です。
ミケーレ 根性の時代? だったら俺はまさに昭和の男だな。
−−たしかに(笑)。では、また会うのを楽しみにています。
ミケーレ グラッツェだ。
◾️ミケーレ・ベルギネリ
イタリア出身
1973年2月2日生まれ
175センチ/85キロ
バックボーン:カルチョ・ストリーコ(喧嘩フットボール)
イベント概要
大会名 巌流島バーチャルファイト
日時 2024年5月3日配信開始
会場 東京都内某所(一般観覧はありません)
主催 巌流島実行委員会/株式会社K-LEAGUE
出場選手 ぱんちゃん璃奈(キックボクシング)/ルシア・アプデルガリム(テコンドー)/ミケーレ・ベルギネリ(喧嘩サッカー)/アマドゥ・ディア(セネガル相撲)/クリスティアン・エスクリグ(怪力王)/江畑秀範(テコンドー)/渡慶次幸平(ミャンマーラウェイ)/木村”フィリップ”ミノル(キックボクシング)
試合形式 巌流島ルール等によるスーパーファイト
放送 巌流島公式YouTubeチャンネル他にて全世界に無料配信