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今、格闘技本の中で一番売れている「ケンカ術」。 その理論が凄すぎる!

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今回の3・25巌流島TDCホール大会のテーマは「実戦と試合はどこまで融合できるか?」。前回は戦国時代の実戦を再現する「ガチ甲冑合戦」を紹介しましたが、現代の実戦といえばケンカ、つまりストリートファイトにあたりますよね。

そのケンカを理論化した「ケンカ術」(BUDO-RA BOOKS編集/東邦出版発売)という本が今、格闘技本の中でも非常に売れていることを皆さん、ご存知でしょうか?  その「ケンカ術」3部作の著者が空手道場・士心館の林悦道師範。林師範は幼い頃より空手・少林寺拳法などを学び、地元ではちょっと名の知れた腕自慢でした。しかし、若い頃飯場でヤクザのステゴロ師にケンカで叩きのめされ、以来、そのステゴロ師にケンカの考え方を教わり、ケンカについての研究に明け暮れるようになったそうです。その一方で、空手道場を経営し、グローブをつけて闘う新空手の大会で何人ものチャンピオンを輩出している名伯楽でもあります。

その林師範のケンカの理論が面白い。

林師範によると、ケンカに勝つには「状況を武器化すること」と「段取りをいかにしっかりやるか」が重要だと言います。例えば喫茶店でケンカになったとします。その状況の中で、何が武器にできるか?   コップや灰皿を投げつけて怯ませる、机を押して動けないようにする、近くに壁があったら壁に叩きつける、雨が降ってて傘があれば傘で叩くなど、とっさに状況を判断し、環境を武器化することこそ勝利に繋がるというのです。「段取り」というのは、ケンカは試合と違い、闘う選手としてだけでなく、レフェリーにも、主催者にもならなければ勝てないということ。つまり、いつ始めて、どこで止めて、どう逃げるか? あるいはどう和解するかまで段取りをしっかり取れる人が強いというのです。パンチの打ち方とかではなく、まず考え方が重要なんですね。

技術的にもケンカで重要なのは、巌流島のルールにあるような「押し出し」たり、前蹴りで突き放すようなオーソドックスな技が重要。また、山田英司編集長と作った「ケンカ術」の本では、ケンカで起きやすい闘いのパターンを統計で取り、『試験に出る英単語』のように傾向と対策を立てているというのがウケている理由でしょう(2人ともまさに変人!)。

そんな林師範にも、巌流島で現代の実戦を見せてもらおうと考えたわけですが、記者会見で「何かやってください」とリクエストしたところ、「では、もし記者会見場で襲われたら? をやってみましょうか?」と記者会見場で何が武器になるかと、考え始めたのです。「林先生、記者会見で襲われることは多分ないと思うんですが………」。というわけで、アドリブで山田英司編集長と司会の谷川貞治を悪人2人に見立て、山田編集長に因縁をつけられたらという想定で、山田編集長を座っている谷川に叩きつけた。司会の谷川を武器に見立てたわけですね。
もしかしたら、平均年齢60歳の身体を張ったパフォーマンスは、コントに見えたかもしれませんが、理屈としては正しい!

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記者会見中、ファイターの渡辺一久が「これ、面白い。巌流島で役に立つものがあれば教えてほしい」と質問。それに対し、林師範は「そんなものはありません。もし、巌流島のような何もない舞台で谷川さんのような大男に襲われたら、まずひたすら謝って取りなし、階段かなんかまで連れてって上から突き落とします」と返答。

谷川も「ケンカ術を強面の若い格闘家が言うならまだしも、どこから見てもお爺さんにしか見えない林先生が真面目に“階段から突き落としてやろう“とか考えているのが素晴らしい。こんな老人ばかりだったら、頼もしい限り。バラエティでもいけるキャラだと思う」と評価する。

3・25巌流島TDCホール大会では、現代のケンカの達人から実戦と競技について、どんな話が飛び出すか、楽しみにしてください。

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3・25イベント情報・・・「STARTING OVER 公開検証3」