お題………大好評！  9・2巌流島ADAUCHIの総括と裏側

文◎原翔大（実戦空手）

まずは巌流島関係者の皆様、応援してくださった皆様、対戦してくれた般若くん、本当にありがとうございました。

そして、明らかに期待に添えないような試合をしてしまい、申し訳ございませんでした。

元々一流のファイターでありながらしっかりと巌流島対策を練ってきていた般若くんの、回転力のある打撃の前にペースを乱されてしまい、自分の最大の武器であるはずの打撃を信じることができなかったということが、今回のような最低限、勝つだけの試合展開を作ってしまった一番の原因だと反省しております。

計量時の般若くんの「相手はMMAもやってる選手なので色々仕掛けてくるとは思いますが、自分はキックボクサーとしてKOします」というコメントから、キックボクサーの巌流島での勝ち方をしっかり理解してるのが分かりました。

般若くんもMMA出身で首相撲も一流だったため、雑に仕掛けた投げ技は全て潰され、うまく投げれても投げる際で僕の襟首を必ず掴んで引き込むことで、強いパウンドを絶対打たせないというところも徹底していました。

その時点で自分の打撃を信じることができていれば打撃で打ち勝つ選択をとるはずなのですが、自分は特に考えもなく、とりあえず投げることを繰り返すだけの選択をしていました。

信じることができていれば、何度か当てることができた遠い間合いからのまっすぐや、スーパーマンパンチから展開を作れていたかもしれませんし、とりあえずで出していたハイキックももっと有効打にできていたように思えます。

お客さんが観たいと思ってくれるからイベントは成り立ちますし、試合を組んでいただくことができるわけですので、自分の単調な試合はプロとして失格だと思います。

種市さんはデビュー戦であのクンタップさんを相手に正面からのどつき合いをしてました。そういう試合に人は胸を打たれるんだと思います。明日からの大変な毎日を乗り越える活力に変えることができるから、その試合、イベントが来てくれた方にとって、かけがえのないものになるんだと思います。

勝ったのに気分は全然よくないですが、むしろ僕はもともと常に何事にも後ろ向きな人間です。毎日楽しくなんて生きていないので大差はありません。

それにへこんでる時間は、飯を食わせてくれないし、強くもしてくれないので、次の日から仕事して練習も復帰してます（今日は試合後4日目にして試合前の選手と5分10ラウンドでスパーリングをやることになりました。さすがにこれは辛かったです。笑）

打撃を中心に見直し、本番で自信を持って拳を振るうことができるよう特化していきたいと思っております。

少し打撃の試合に出ることや、間隔を空けて色々見直しながら練習していくことも考えておりますが、もしまた呼ばれることがあれば、次回は最初に出していただいた時のように食らいつく試合ができる原翔大になって戻ってきたい！と思っております。

本当にありがとうございました。

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『ADAUCHI 2017 in MAIHAMA』