GANRYUJIMA BLOG巌流島ブログ

すべての始まりは小学生の頃見たジャッキー・チェンの『酔拳2』でした

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文◎今野淳(酔拳)

文◎今野淳(酔拳)

 

はじめまして、酔拳野郎 今野淳と申します。

まず、自分のような実績も何もない人間に、酔拳で巌流島出場という人生最大の夢を叶えてくださった、谷川プロデューサー、瀬戸師兄、山田編集長、巌流島関係者の皆さま、対戦相手の大ももち選手にこの場をお借りして、最大限の感謝を申し上げます。

本当にありがとうございます!!

巌流島のブロマガはめちゃくちゃ面白く、いつも楽しみに読ませていただいており、強い人というのは文才も併せ持つんだなぁ、と常日頃からしみじみ思っておりました。

そのブロマガをまさか自分が書くことになるとは到底想像もつかず、全然面白くない内容とは思いますが、とにかく想いを綴らせていただきますので、

お付き合いいただければと思います。

すべての始まりは、小学生の時に観た、ジャッキー・チェンの「酔拳2」でした。

「酔拳2」を始めて観た時の、あの衝撃と感動は今でも鮮明に覚えています。

冒頭でのラウカーリョンとの狭い場所での槍と刀との闘いを始め、茶屋での大人数を相手にするジャッキー無双など、全編息つく間もなく魅せ場のある、この世で最高の映画です。

中でもクライマックスの鉄工所でのラスボス、ロー・ワイコンとの闘い。

ジャッキーが工業用アルコールを飲んだ後の、あの無敵感というか無双感というか、実際にあの状態のジャッキーを目の前にしたら、めちゃくちゃ怖いし、絶対敵わないだろうという感じが大好きで、実戦においても酔拳が最強だと確信しました。

それと同時に、いつか必ず酔拳の強さを証明出来る人になりたい!と強く思ったのが、自分の原点です。

それ以降、完全にジャッキーの虜となり、休み時間はバク転の練習をしたり、家ではサイダーを飲んで酔歩をしたりと、ジャッキー少年であれば誰もが通る道をしっかり歩んでいました。

しかし、例によって時が経つにつれ、その熱量は眠ってしまいました。

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契機は転職して時間が出来た2013年、あの頃眠ったままだった衝動が抑えきれず、酔拳を習おう!と思い立ち、都内で酔拳が学べるという、鄧兵中国武術会に入会しました。

鄧兵老師は中国体育運動委員会最高の称号「武英級」を得られており、まさに稲妻みたいな動きに度肝を抜かれ、強烈な動きの中にも優雅な美しさを感じさせる、そんな印象でした。

酔拳を学びたい一心で基礎もまだまだの中、熱量で押し切り何とか許しを得て、酔拳を学び始めましたが、表演武術の酔拳はアクロバット要素が強く、自分のように身体能力が低く、柔軟性に欠ける者には向いていないという事実に直面しました。

そんな中、徐々に強く思い始めたのが子供の頃思い描いた、実戦で強い酔拳。

表演武術の套路は必ず用法あっての動きのはずなので、実戦に即した動きのはず。

とはいえ、自分の知識や身体能力のレベルでは、実戦に結び付けられず、日々修行しながら悶々としておりました。

そんな中出会ったのが、表演武術の套路を噛み砕き、実戦で用いつつ戦う、巌流島の蟷螂拳ファイター瀬戸信介師兄でした。

バリバリの格闘家による説得力のある蟷螂拳を観て、表演武術は実戦に即している!と、今までの悩みが一気に確信に変わり、胸が躍りました。

そこから師兄をベースとして、センチャイ・ムエタイジムやBUDOステーションと出会わせていただき、

「いつか必ず巌流島に酔拳で出場して、酔拳の強さと実戦性を示す! それまでは修行だ! とにかく功夫を積まねば!」

そんな思いで日々修行に取り組んでおりました。

しかし、その日は突然やってきました。

418日、師兄から急遽、巌流島の開催が決まったとの電話がありました。

久しぶりに闘う師兄が観られる! やったー! ぐらいにしか思ってませんでしたが、話を聞いていくと、酔拳で出場しないか?というもの。

あまりにも唐突で、震えが止まりませんでした。

興奮そのままで、一旦電話を切るも、

そもそもプロでもない自分が出場して、無事に帰ってこれるのか、今の自分の功夫では酔拳が表現出来ないどころか、むしろ酔拳にキズをつけてしまうのではないか?

様々な懸念がぐるぐると頭の中をよぎりました。

ただ、実績も何もない自分にこんなチャンスは二度と来ない、

しかも、ずっと夢だった巌流島のオファー……

映画「酔拳」でジャッキーが言っていた、

「寺で仏が異なれば、師匠で技も異なる。

 師匠と弟子次第で拳法は変わる。

 これぞカンフーの真髄」

との名言を思い出し、

武術は100人いたら100通りの道がある。

酔拳も100人の使い手がいたら、100通りの酔拳がある。

であるなら、自分が今まで生きてきた中で培った酔拳は、自分にしか体現できない。

決意が固まり、出場させていただく運びとなりました。

長くなってしまいましたが、簡単にまとめると、ジャッキー・チェンと「酔拳2」が好きすぎて、出場に到ります……

最後に、いつも大変お世話になっている、

瀬戸師兄、山田編集長、竹内一馬先生/BUDOステーションの皆さん、鄧兵老師/鄧兵中国武術会の皆さん、センチャイ会長・お母さん/センチャイムエタイジムの皆さん、

急な話にもかかわらず、全面的に協力いただいている、植田 豊選手/リバーサルジム新宿Me,Weの皆さん

本当に本当にありがとうございます。

大会当日は酔拳の爪痕を残すことだけを考えて臨みます。

よろしくお願いいたします!!!!

5.11巌流島の大会情報はコチラ⇒ 『世界武術王決定戦 2019 in MAIHAMA