菊野克紀がテコンドーで東京オリンピックに挑戦! KO狙いの“菊野流テコンドー”で10.29 東日本大会に臨む!
菊野「ポイントゲームでは勝てない。プロテクターの上から効かせて倒す」
巌流島のエース菊野克紀が、テコンドーでの東京2020オリンピックへの挑戦を表明した。
菊野は、2017年10月29日(日)に千葉で開催される「全日本テコンドー選手権 東日本大会」に出場。ここで3位内に入れば、2018年1月の全日本大会に進出。全日本大会で優勝すれば、オリンピック強化指定選手に選抜される可能性が高い。
このテコンドー挑戦は、今年6月に岡本依子氏(全日本テコンドー協会副会長/シドニーオリンピック銅メダリスト)が、菊野に「テコンドーに出てみない?」と声をかけたのが最初のきっかけ。岡本氏は「まさか本当に出るとは思わなかった(笑)」と振り返る。
菊野はオリンピック出場という発想の面白さと、テコンドールールへの対応を現実的に考えたうえで、挑戦を決意。今年7月より、密かに都内でテコンドーの練習を積んできた。
百戦錬磨の菊野でも、テコンドールール内での闘いは決して容易ではない。テコンドー特有のスピードとタイミングがあり、全身に打撃を打ち込まれることが多く、稽古後は血尿が出るほどのダメージを負うという。
菊野自身、「ポイントを狙う闘い方ではテコンドーの選手にはかなわない」と語り、あくまで自分の得意な“効かせる打撃”で勝負するのが戦略。
ポイントゲームの印象が強いテコンドーだが、フルコンタクト競技であり、ダメージで倒れた場合は10カウントでKO負けとなる。菊野は沖縄拳法空手流の突きで、ボディのプロテクターの上から効かせて倒そうと本気で狙っている。菊野にとっては、今回の挑戦もあくまで“異種格闘技戦”だ。
また、テコンドーのルール改正により、押し等による体勢の“崩し”が認められることになったといい、この点も巌流島や総合で活躍してきた菊野にとっては有利に働く。菊野は「逆に言うと、崩しや効かす打撃で勝負するほかない」と話す。
岡本氏は「菊野さんに日本のために闘えるくらいになってほしい。テコンドーの選手たちにもいい刺激になる。菊野さんの挑戦を見て、今後、他ジャンルからテコンドーに参戦する選手が増えれば嬉しい」と激励。さらなる異種格闘家の参戦を希望しているという。
菊野「これは僕の“ひとり巌流島”。相乗効果で盛り上げたい」
なお、菊野は今後も巌流島には継続参戦。「これは僕にとっての“ひとり巌流島”。テコンドーをやることで格闘家としてもレベルが上がり、相乗効果になる。巌流島、沖縄拳法空手、そして日本を盛り上げていきたい」と意気込みを語った。
菊野がエントリーするのは80kg級。大会前日の28日にトーナメント出場者と組み合わせが発表される。
まずは初戦となる「全日本テコンドー選手権 東日本大会」の行方に注目したい。
大会 全日本テコンドー選手権 東日本大会
日時 2017年10月29日(日)午前10時
場所 千葉・袖ヶ浦市臨海スポーツセンター
千葉県袖ケ浦市長浦1-57