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相手は不動心なので、僕は挙動不審で立ち向かう! 立ち技バーリトゥーダー後藤龍治インタビュー

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サムネ

 

Mr.パンクラス近藤有己の相手は、なんと後藤龍治だった。「立ち技バーリトゥーダー」の異名を取り、シュートボクシングやキック3団体でチャンピオンになり、K-1 MAXでは魔裟斗と激闘を繰り広げた男。そんな後藤は今のキック界に物足りなさを感じているという。

トレーニングの大部分はイメトレ!

 

————後藤選手が巌流島に参戦と聞いて驚きました。参戦が決まった経緯を教えてください。

後藤 以前にも魔裟斗選手からお誘いの話をいただいたんですけど、その時はちょうど環境が変わって、新しい方向へと進むときだったのでお断りしたんです。その後、巌流島の映像も目にするようになり、周りからも「(ファイトスタイルが)向いている」と言われていましたので、今回参戦を決めました。

————魔裟斗さんとはK-1 MAXで拳を交えて、そこで育んだ友情が続いてる?

後藤 友情といいますか、K-1 MAXでの試合の後も魔裟斗さんのスパーリングパートナーを務めたりして関係が続いています。「後藤ならいける」ということで僕を推薦してくれたんだと思います。

————巌流島の映像を見たとき、あの世界観をどう思いましたか?

後藤 初めは円形の舞台でやる普通の総合格闘技だと思っていたんですけど、よく見たら打撃格闘家にもチャンスがあるルールだなと感じて。僕、2001年にフランスで開かれた「グラントロフィー」という武道イベントに出て、悔しい思いをしているんです。それもあってまた武道に挑戦してみたいなと思いました。

 

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————後藤選手という“立ち技バーリートゥーダー”の異名を持つわけですが、巌流島のような自由な戦いを求めていた?

後藤 僕のファイトスタイルからするとMMAルールには向いていないなと、ずっと思っていたんですけど、巌流島を見たときにこれはやってみたいなと感じたんです。

————巌流島の試合に向けて、今はどんな練習・対策をされてますか?

後藤 8割は研究とイメージに費やしてますね。ほぼイメトレで試合に臨もうと思ってます(笑)。

————ベテランになるとやはり体力を考えてイメトレ重視になる?

後藤 いや、僕は若い頃からイメトレ中心で試合に臨むタイプなんですよ。あとは試合で脳内のイメージをどう体現できるかの勝負になりますね。

————相手はMr. パンクラスの近藤有己選手ですが、この対戦が決まったときは何を思いましたか?

後藤 誰と試合するのかな?と思っていたら、近藤選手に決まって。まさか近藤選手と闘う日が来るとは思っていませんでしたけど、今はただただ楽しみです。

————舞台は違えど、2000年代の格闘技界をリードしていた2人がここで相見えます。近藤選手に対する思いというのは?

後藤 実は当時一度、近藤選手と交わりそうなタイミングがあったんですけど、そのときは立ち消えになったんです。それが今、実現するんだなと不思議な縁を感じています。

————どういう闘いになりますかね?

後藤 まぁ、寝技ルールでやったら、大人と子供みたいなもので、僕が簡単に負けるでしょうけど、これは巌流島ルールなんでね。道着ありのルールというのがポイントになると思ってます。

————道着をうまく利用したい?

後藤 利用したいですね。「グラントロフィー」という大会に出たときに、着
のスペシャリストである大道塾の小川英樹選手にご指導いただいて、今もヒントになることを教わっているんです。実際の試合でそれが出せるかどうかですね。

 

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————選手としての近藤有己の評価は?

後藤 仙人っぽい人ですよね。派手なことはせずに、物事を追求していく印象で。

————後藤選手と近藤選手の精神のぶつかり合いになりそうです。

後藤 お互いが持っているイメージにどれだけ近づけられるかだと思います。僕の強みはこれまで色んな舞台で、色んなルールの試合を経験してきたこと。あとはイメトレをしながら、いくつ引き出しを用意し、それを実行するか。

————ずばり、どんな試合になりそうですか?

後藤 想像つかないですね(笑)。イメージはしていますけど、相手が何を仕掛けてくるかは分からないので。

————海千山千の達人同士による一瞬の斬り合いが見られそうです。

後藤 この試合、僕としてはぜひオールドファンにこそ見てほしいですね。オールドファンは今の格闘技に物足りなさを感じているでしょうから、そういう人たちにとっても、いい起爆剤になると思います。

————今の格闘技の物足りなさとは?

後藤 首相撲がなかったり、組みヒザがなかったりと制限があるところが多くて、それではただのフィジカルクラブになると思うんですよね。僕はフィジカルだけじゃないっていうのを見せたいと思います。

————若いファンは魔裟斗さんたちと闘っていた後藤選手をレジェンド世代として見ると思います。そういう若いファンに対しては?

後藤 若い人たちには、今テレビに出てる人らだけがすべてじゃないっていうのを見せたいですね。

————最後に改めて近藤有己戦への意気込みを。

後藤 相手は「不動心」なので、僕は「挙動不審」でいきます(笑)。いや、ふざけてるわけじゃなくて、色んなことをして勝負するということです。

 

9・2巌流島の大会情報はコチラ⇒
『巌流島 ADAUCHI 2017 in MAIHAMA』