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試合30秒経っても前に出れなかっら、僕の負けです」 プロ初試合にしていきなりムエタイ王者と対戦・種市純也インタビュー

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菊野克紀と同期で、菊野克紀のセコンドにいた沖縄拳法空手の種市純也。まだプロで試合をしたことのない彼が、いきなりムエタイ王者のクンタップと闘う。プロ経験の多い菊野と比べて純・沖縄拳法空手の選手として見られている種市。その意味で、太極拳の選手や合気道の選手が出るような幻想がある。いわゆる達人枠と見ていい。果たして、どんな心境で挑むのか?

菊野克紀を見ていると「人って変わるんだな」と

————種市選手が沖縄拳法空手を始めたのはいつ頃?

種市 沖拳会に入会したのが2011年です。

————そのきっかけは?

種市 当時キックボクシングをやっていたんですけど、「すごい先生がいるぞ」という噂を聞いて、沖拳会の講習会に参加してみたんです。そこで受けた山城先生の突きが、それまで体験したものとはまったく違う交通事故みたいな衝撃で……。それで入会を決めました。

————沖縄拳法空手を習得してきた種市選手ですが、これまで格闘技の試合でプロデビューすることはありませんでした。種市選手にとって空手を学ぶ目的は何なんだったんでしょう?

種市 う〜ん。それは登山家が「なぜ山に登るの?」と聞かれるのと同じで、ちょっと答えるのはむずかしいですね。

菊野 種市②

————沖拳会で同期だという菊野克紀選手の活躍を見てどう思いますか?

種市 人は変わるんだなと思いましたね。成長するんだなって。同期なので初めから見ていましたが、彼(菊野選手)の突きって軽かったんですよ。

————すでに総合格闘技のトップ戦線で活躍していた菊野選手の突きが軽かった?

種市 はい、突きに威力がなかったんです。それが沖拳会で稽古を続けていたら、突きがどんどん重くなっていって。今から一年くらい前に「チーム菊野」を結成して、山城先生やトレーナーたちと練習するようになって、彼は技術、フィジカル、メンタルの面でさらに急成長しているんですよ。それを近くで見ていて「人って変われるんだな」というのを実感しています。

————沖拳会の山城先生からはどんなアドバイスを受けていますか?

種市 とにかく前に出るということですね。覚悟を決めて、前に出る。試合でも人生でもこれは一緒で。

菊野 種市①

————稽古としては試合に向けてどんなことをしていますか?

種市 遠心力の稽古をひたすらやっています。

————沖縄拳法空手の極意でよく出てくる遠心力の操り方ですね。プロ格闘技の大きな舞台で試合をするのは初めてになりますが、それについては?

種市 舞台に上がるまでに一回ビビって、ビビったまま上がると思います。対戦相手と向かい合って30秒くらいで体がほぐれるとは思うのですが、そこで前に出れたら勝機はあるでしょう。前に出れなかったら僕の負けです。

————試合開始30秒でどうなるか?

種市 そこで僕が動けるかどうか。見ちゃったら負けですね。

————前に出なかったら勝ちはない?

種市 はい。それだけははっきりしています。

————では試合に向けて意気込みを。

種市 クンタップ選手はとても強くて、ムエタイやキックボクシングでどれだけビッグネームかというのもよく分かっています。そういう意味では無謀な挑戦なのかもしれませんが、皆さんにはどういう試合になるのか楽しみに見ていただければと思います。

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