鈴木信達「対戦相手の変更にはまっさらな状態で立ち向かう」

——対戦相手がレロから実兄のマーカス・ヴィニシアスに変更になりました。

鈴木　ねぇ。身長がお兄さんより10センチくらい高いですよねぇ（苦笑）。まぁ、これまでも自分より背の高い相手とばかりやってきたので、大丈夫ですけど。

——作戦は？

鈴木　パンチで詰めていくのはリスクがあるので、蹴りを使わないと。10センチも身長差がありますので。もともと80キロという階級が、僕の体格では無差別級に近いものがあるので、いつもどおりといえば、いつもどおりですよ。

——空手のサバキで勝負したいとのことでしたが？

鈴木　はい、近代空手の技術で。ただ、相手が変わったので戦略はもうすべてリセットですね。こうなったらもうノープランで闘技場に向かいます（笑）。まっさらな状態で感じるままに闘います。出たとこ勝負で。むしろ急遽、出てくることになった相手の勇気を称えたいです。かなりの覚悟を持って出てくるんだと思いますよ。

——いずれにせよ空手家として闘う？

鈴木　僕のアイデンティティは空手なのでね。空手家として闘いますよ。

——ヴィニシアス選手は、ファイターとして鈴木選手をリスペクトしてるということでした。

鈴木　ありがたいですねぇ。海外で試合すると会見とかで「相手を挑発して盛り上げてくれ」って言われるんですよ。いわゆるトラッシュトークってやつで。僕、あれが本当に苦痛で（笑）。武道家として、闘う相手を見下すようなことは言いたくないですし。巌流島は武道エンターテイメントで、そういうのがないので好きですよね。それが僕が巌流島参戦を決めた理由でもあるんです。ですので武道家としていい試合ができたらいいですね。

マーカス・ヴィニシアス「スズキの弱点を見つけた。そこを攻めていく」

——カポエイラは何歳から始められたんでしょうか？

ヴィニシアス　カポエイラ使いの一家に生まれたので、物心つく前から親にカポエイラを教わってきました。本格的に習い始めたのは11歳からです。

——得意技は？

ヴィニシアス　得意技を特定してしまうと、それにとらわれてしまって、自分の動きを限定してしまうので、状況に応じて自由なフォームで闘うようにしています。

——闘いの信条は？

ヴィニシアス　やるかやられるかで、これまで勝った試合はほぼKOで勝っています。

——巌流島の印象は？

ヴィニシアス　個性的ですごく面白い団体だと思います。孤島で闘っていて、隙を見せたら海に突き落とされるような、まるでテレビゲームの中で闘うような感覚がありますよね。

——日本では初めての試合になります。

ヴィニシアス　十代の頃からずっと、日本の格闘技界に憧れていたので、まさに夢が叶った気分です。

——鈴木信達選手の印象は？

ヴィニシアス　すごくいい選手ですし、素晴らしい空手家だと思います。彼の試合もたくさん見てきましたし、とてもリスペクトしています。ただ、彼の過去の試合を見て、弱点を見つけましたので、そこを攻めていきたいと思います。

——警戒すべきところは？

ヴィニシアス　カウンターの巧みな選手ですね。あとディフェンスもうまい。ただ、パンチでもキックでも自分のほうが勝っていると思います。あちらの準備期間が長かったこと以外は、私にアドバンテージがあります。

北井智大「寝技は女とするもの。原選手は気持ち悪い」

——練習は基本、チームドラゴンで？

北井　そうです。

——寝技はまた別に？

北井　寝技は最初はやっていたんですけど、3、4回やって辞めました。最初はサンボの選手が相手だったので寝技もやろうかと思ったんですけど、必要ないなって。というか、ぶっちゃけ寝技は楽しくなくて（笑）。寝技はやっぱ女とするものだと思うので（笑）。

——チャラくていいですねぇ（笑）。寝技は性分に合わなかった？

北井　寝技って面白くないんですもん。こういうのもなんですけど、寝技が好きな人ってねちっこい性格だと思うんですよ（笑）。僕はもっとカラッとしてるんで、ちょっと合わないですね。

——ではあくまで打撃勝負をしたい？

北井　そうですね。

——対戦相手の原翔大選手は空手といっても何でも有りルールの選手のようですが？

北井　まぁ、何でもいいんじゃないですか。絶対に僕のほうが練習してると思うので。まぁ、つまんない試合はやめましょう。

——基本、1ラウンドから仕掛けるタイプですか？

北井　う〜ん。キックの試合では前田憲作会長が「1Rはいくな」というので我慢するんですけど、今回はもっと自由にしろって感じなので、思いっきりいきたいです。

——ちなみに原選手の印象は？

北井　なんか気持ち悪いですねぇ。

——原選手は控えめですけど「ぶっ倒す」みたいな自信の発言もあったりします。

北井　いいんじゃないですか。僕のほうが自信あるので。まぁ、思いっきり倒しにいくので、よろしくお願いします。

原翔大「秒殺して早くお家に帰りたい」

——コンディションはどうですか？

原　気持ちとしては行きたくないですけど…… 体調はいいです。

——北井選手対策は？

原　僕も打撃が得意なんですけど、全局面で勝負できれば。北井選手のほうがイケメンで会場に来る友達も多いと思うんですけど、陰キャラの僕を応援してくれる方もいるので、みなさんの期待を裏切るような試合ができればと思います。

——打撃でも負けない？

原　僕、パンチのスピードはありますので大丈夫だと思います。

——相手はコワモテな感じですよね？

原　怖いので、今日も顔を合わせなくてよかったです（笑）。でも、怖いからこそ、さっさと倒して試合を終えたいですね。

——秒殺したい？

原　秒殺して早くお家に帰りたいです。

ホンシュウ・ビワコ「ボビーさんのためにも負けられない」

——巌流島には2度目の参戦になりますが、何か重点的に練習してきたことは？

ビワコ　いつもどおりやっています。

——前回の試合では緊張してしまったとか？

ビワコ　前回は初めての経験だったので、すごくナーバスになってしまいました。でも今回は気持ちに余裕があるので大丈夫です。いいトレーニングができたので、いつでも闘う準備はできてます。

——今回はダンベの技を出せそうですか？

ビワコ　チャンスがあればどんどん狙っていきます。

——ボビー・オロゴンさんからは「KO負けしたら控え室でもう一回KOする」と言われていましたね。

ビワコ　ボビーさんからは厳しく稽古をつけられています。僕がバテてくると、ボビーさんのパンチが飛んでくるんです（笑）。

——ボビーさんのためにも勝たないといけないですね。

ビワコ　頑張ります。

——対戦するシビサイ頌真選手の印象は？

ビワコ　背の高い選手だということ以外は知りません。

——相手の研究はしていない？

ビワコ　相手の研究をしてしまうと、それにとらわれてしまうので、あくまで自分がやるべきことに集中して闘いたいです。

5・6巌流島の大会情報はコチラ⇒ 『WAY OF THE SAMURAI 2017 in MAIHAMA』