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トーナメント・ルールが正式決定! パウンドのタイミングがより明確に。

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10・21 巌流島・全アジア武術選手権大会。審判団のルールミーティングの結果、トーナメント・ルールが正式に決定したので、ファンの皆さんにもお知らせします。

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過去、公開検証の時から変更になったのは、以下の部分。また、1回戦の勝者が準決勝に勝ち進めない場合、リザーブ選手の順位も、(1)第1リザーブファイトの勝者、(2)第2リザーブファイトの勝者、(3)1回戦の敗者で脳等にダメージのある負け方をしなかった者という順位で決定しました。

[ポイント]

1、パウンドの時の主審の止め方に対して、「早い」「遅い」の議論があるので、より明確した。主審がグラウンド状態のパウンドを止める場合は、(1)明らかに意識が飛ぶような場面が見られた場合。(2)また、両手でブロックしているものの、「グラウンド15秒」ルールを利用して、時間がたてばブレイクになることを待っている状態も、「一本」に見なす場合がある。下の選手は、ブロックだけでなく、体を動かしながら、パウンド状態を抜け出そうとしなくてはならない。

2、公開検証3の星風vsボンギンゴシ戦のように、あまりに一方的に星風の突進で両者「転落」した場合、「同体」ではあるが、星風に「有効」を与える場合がある。「有効」は2回で相手の「転落」として加算される。もちろん、星風は突進→押し出しを狙う場合、自分だけ場内に残る努力をしなければならないが、ボンギンゴシも技術で押し出されないようにしなければならないというのが、基本精神。

3、公開検証FINALから導入されているが、立ち技の状態で仕掛けた関節技、絞め技がそのままグラウンドに移行した場合、アドバンテージとして、続行が認められる。つまり、飛びつき逆十字や、立った状態からのフロントチョーク、脇固めなどが、そのままグラウンドにもつれても有効。これは、技をかけられた選手が、技術で抜け出そうとするのではなく、手をついたりして、グラウンド状態になれば技がブレイクになるという考え方を防ぐため。しかし、立ち技で仕掛けた関節技が外れ、グラウンド状態で別の関節技に移行するのは反則。

4、また、反則ではないが、試合開始同時にグローブを合わせる選手の行為に対しては、勝負の緊張感を削ぐため、特に注意し、仕切り直しさせようということで意見が一致した。

 

 巌流島・全アジア武術選手権大会トーナメント公式競技規則

 

2016.10.21施行

巌流島実行委員会

総 則

巌流島競技は、日本発信の究極の異種格闘技戦をコンセプトに、世界中すべてのコンタクトスポーツ競技者に公平なルールの下、競技者が主に立ち技において、あらゆる打撃技、関節技、投げ技、突進技等の自分の持つ技術、体力、知力を駆使し競い合うプロフェッショナル格闘競技である。よって選手は本競技規則を遵守し、試合は武道精神に則って行わなければならない。

第1章 階級 トーナメント形式

1.70Kg以下級トーナメント

① 試合は70kg以下にて行われる。

② トーナメントは8名の選手による、ワンデートーナメントで行われる。1回戦、準決勝、決勝戦の1日3試合を勝ち抜いた者が優勝者となり、チャンピオンとして認定される。

③ もし1回戦の勝者が、怪我等により準決勝に進めない場合、以下の順番でリザーブ選手を決定する。

a. 第1リザーバー → リザーブファイト1の勝者。

b. 第2リザーバー → リザーブファイト2の勝者。

c. 第3リザーバー → 準決勝に進出できない勝者と1回戦で闘った敗者。但し、その敗者が脳によるダメージを負った一本負け、あるいは医師が危険と判断した場合は、これに当てはまらない。

d. 上記a、b、cに当てはまらない状況に陥った場合は、主催者ならびに審判団の審議により最終決定を下す場合がある。

2.計量、契約体重

①出場選手は審判団立ち合いのもと実行委員会が指定した日時に行われる公式計量に合格しなければならない。なお、公式計量に合格できなかった場合の再計量は公式計量の指定時間から1時間とする。再計量にも合格しなかった場合の最終計量は公式計量から12時間後とし、最終計量にも合格しなかった場合、原則的には不戦敗となる。

②男子選手は上半身裸、下半身は必要最低限の衣類、女子選手は上下ともに必要最低限の衣類で計量を受けなければならない。

③計量に失敗した場合、故意に計量を無視する、また前計量結果から逸脱するような結果を出すなど試合出場に向けての誠意が見られない行為を行った場合、処罰の対象とする。

④一方の選手が計量に失敗した場合でも、計量に合格した選手が試合を望んだ場合、審判団、主催者と3者による協議の上、競技面および金銭面でのペナルティを課した上で試合を行う場合がある。

第2章 試合場

1.試合場は主催者が用意し、実行委員会が認定したものを使用する。8角形で高さ60センチの台状の試合場とし、「闘技場」と表記する。闘技場の床上に8メートルの円形を記し、円形内のみ攻防を認めるものとする。ロープや金網等周囲を囲むものはない。闘技場下にはマットその他を設置するものとし、試合中は雲海をイメージしたスモークがたかれている。

2.円形内を「試合場」、円形の外のエプロン部分を「場外」と定義する。

第3章 競技装具

選手は本章1に定める競技装具を必ず着用しなければならない。また、本章2に定める競技装具を任意に着用できる。これらすべての競技装具は試合前の指定の時間に行われる審判団によるチェックを必ず受けなければならない。

1.着用義務のある競技装具

①実行委員会が用意した道着の上下。道着の上衣については袖がなく、肩にウイングがあり、帯通しの穴が開いている形態のものであり、帯は帯通しの穴を通して着用しなければならない。なお、選手は帯を結んだあと、解けないように帯の指定する場所にテーピングをしなければならない。道着の下衣については、主催者が用意したショートスパッツ型の下衣を着用しなければならない。道着・スパッツに装着する広告ワッペン等は、選手の意志で装着してはならない。尚、主催者から支給された道着とスパッツは大会終了後、本人が持ち帰っても良いが、次回大会に同じものを使用する場合があるので、責任を持って清潔に管理しなければならない。

②実行委員会が用意したオープンフィンガーグローブ。

③選手個人が用意したマウスピース

④選手個人が用意したファウルカップ

2.任意で着用できる競技装具

①ショーツ、ショートスパッツ等を道着下衣のインナーとして着用してもよい。金具、プラスチック等危険と判断されるものが付いている場合は認められない。なおロングスパッツの着用は認められない。

②負傷箇所等の保護のためのテーピング、サポーター等を使用してもよい。 ただし、用具チェックの際に審判団のチェックをクリアしたものに限る。負傷箇所保護目的以外のニーパッド、シンガード、エルボーパッド等の使用は認められない。

③拳へのバンテージを巻くことは認められるが、内部に芯、こより等異物を巻き込んではならない。また、拳骨の形が確認されない厚さに巻いてはならない。また、バンテージを固定する範囲でのテーピングの使用は認められる。ただしテーピングで拳を固めることは禁止とし、バンテージを使用する場合は、バンテージチェックルームにて審判団立ち合いの元でバンテージを巻き、チェックを必ず受けるものとする。

3.上記1,2で指定された競技装具以外の着用は認められない。但し安全上の理由により実行委員会が必要と判断し、審判団が承認したものに関してはこの限りではない。

4.選手は審判員によって顔面部に塗布されるワセリン以外に、いかなる物も(ワセリン,オイル,痛み止め、クリーム、整髪料、足の裏への滑り止め等)試合前及び試合中に一切塗布してはならない。当行為はコスチュームやグローブ等試合中の装備品においても同様のものとする。

5.試合中に選手の競技装具が常態でなくなった場合、主審が試合を中断し、処置をする。選手は競技装具が常態でなくなったことを認識した場合、主審に口頭で告知することができるが、主審の判断以前に自分で試合を中断することは出来ない。また、故意に試合を中断させる目的で帯をほどく、道着を乱れさせるなどの行為は認められない。

6.靴の使用は一切認められない。

第4章 試合

1.試合時間

試合時間は3分×3Rで、インターバルは60秒とする。

2.攻防状態の定義

①スタート状態

試合開始時は、両者8m円の両端に片足をかけ、ファイティングポーズをとった状態で主審の「はじめ!」の合図により試合開始する。再開する場合は、両者間、約2メートルの間隔を開け、主審の「始め!」の合図により再開する。

②スタンド状態。

③選手の足裏のみが床に着いている状態。

④グラウンド状態

上記スタンド状態以外の身体部分が1か所以上床に着いている状態。両者がグラウンド状態に入った時点で主審は「寝技」の合図をし、アナウンサーは15秒のカウントを行う。カウント終了後には「待て」の合図によりスタンド状態に戻る。但し、制限時間内においても、両者の動きが膠着した場合は、主審の判断によりスタンド状態に戻る。

⑤ 場外について

スタンド状態、グラウンド状態にかかわらず、攻防は全て8m円内の試合場内で行わなければならない。

スタンド状態で一方、または両方の選手が場外に出た場合は、主審は「場外」をコールし、試合場内で闘うよう口頭で喚起する。

両者グラウンド状態の場合、また一方の選手がグラウンド状態、一方の選手がスタンド状態の場合は、どちらか一方の選手の体の一部分が8m円内にある限り攻防を継続する。

3.勝 敗

①試合の勝敗は「一本勝ち」、「判定」、「失格」により決する。

一本勝ち: いわゆるKO、TKOなどの状態は全て一本勝ちと定義する。

I. 選手が相手の打撃攻撃および投げ技により戦闘不能状態、または意識喪失した場合。

II. 関節技、絞め技により戦意喪失の意思表示をした状態、または意識喪失した場合。

III. 場外転落した際に戦闘不能状態、または意識喪失、戦意喪失により試合場内に戻れない場合。

IV. 1ラウンド中相手選手のみを3回闘技場下に転落させた場合。但し、一方的な押し出しで両者が転落した場合は押し出した方に「有効」を宣告し、「有効」2回で相手方を「転落」とする場合がある。

V. 審判団およびリングドクターが試合続行不可能と判断した場合。セコンドがタオルを投入した場合、あるいは試合中に戦闘意思を失い自ら逃避等、試合を放棄する行為を行ったと審判団が判断した場合。

② 判定

ⅰ.試合の決着が時間内につかなかった場合、審判員3名の採点により勝敗を決する。各審判員はラウンド毎に優劣を採点し、合計点により3名のうち2名以上が優勢と支持した選手を判定勝ちとする。副審は3ラウンド終了時、マスト採点を行うものとする。なお、偶発性の事故により一方もしくは双方の選手が試合を続行出来なくなった場合、その試合は事故が起こるまでの判定により試合を決するものとする。

ⅱ.判定基準

判定においては、効果的なダメージを与えた打撃、投げを優先的に評価し、積極性、一本勝ちを目指す姿勢、試合のコントロール等を反映させた加算法とし、以下の攻撃を受けた場合はポイントがプラスされるものとする。

Ⅰ.打撃攻撃によってダウン相当のダメージを受けた場合(+2ポイント)。

Ⅱ.柔道の一本、サンボの4ポイント以上に相当する投げ技、またはダウンに相当するダメージのある投げ技を受けた場合(+2ポイント)。

Ⅲ.相手の攻撃により闘技場下に転落した場合(+2ポイント)。ただし、場外際で不利な状況にある選手が意図的に両者場外転落を誘発したと判断された場合(-1ポイント)。また何度も場外に意図的に出る行為も(-1ポイント)とする。

Ⅳ.以下の攻撃に関しては(+1ポイント)されるものとする。

・クリーンヒット

・流派の特徴ある技が決まった場合

・アグレッシブな攻撃

・試合の支配

Ⅴ.審判員に警告(イエローカード提示)を受けた反則を行った場合(-1ポイント)。

4.反則による失格

①選手が重大な反則行為を犯し、即失格と判断された場合。

②警告によるイエローカード提示が3回あった場合。

5.無効試合(ノーコンテスト)

①第1章2④に該当する場合。

②実行委員会もしくは審判団の判断により、試合不成立と判断された場合。

6.試合結果の保留

①試合の裁定をその場で決するのに適さない事態が発生した場合、審判団は試合結果を保留し、実行委員会に審議を預けることができる。

第5章 反則

本章に定める行為は反則であり、これを犯した場合、相応のペナルティが課される。

1.故意に相手の頭部・顔面を狙った頭突き(相手にコンタクトする際、お互いの頭部が接触する等の偶発的な状態は反則としない。)

2.目、鼻、口内など粘膜部への直接的な攻撃。

3.故意の金的攻撃。

4.つねり、かみつき。

5.手指を用いて気管を押しつぶす・喉をつかむなど喉へ対する直接的な攻撃。

6.後頭部・延髄・脊髄への打撃攻撃。

7.頭髪を引っ張る行為。

8.頭部・顔面への肘打ち。

9.相手を頭から落とすバスター、スパイキング。

10.故意に試合場の外へ出る行為

11.一方の選手がスタンド状態、一方の選手がグラウンド状態にある場合の足による頭部、顔面への攻撃。ただし、両者グラウンド状態またはグラウンド状態の選手によるスタンド状態の選手への足による頭部、顔面への攻撃は有効とする。

両者グラウンド状態での15秒以降のパウンド攻撃および全ての関節技、絞め技。また、すべてのポジションにおいて指への関節技は反則とする。

12.相手に対しダメージを与えると認められない無気力な攻撃、及びスタンド状態で膠着を誘発する動きを繰り返した場合。グラウンド状態で膠着した場合は主審が即ブレイクを命じるため反則とはならない。但し攻防を回避するために明らかに積極性のない引き込みなどを繰り返す行為は反則とする。

13.道着を故意に脱がす行為。道着の全ての箇所を掴むことは有効であるが、相手が下衣にショートスパッツを選択している場合、スパッツを掴む、引っ張る行為は反則とする。

14.帯を使用し、相手の首を絞める行為。

15.ブレイク中、ラウンド終了後の攻撃。

16.武道精神に反する行為、非人道的な行為。

17.セコンドの選手への接触を含む妨害行為。

18.試合中、セコンドが試合場に触れる行為。

19.イベント中(試合中及び試合の前後)において競技役員の指示、命令を尊守出来ない選手及びセコンドの行動及び言動。

20.八百長行為。

21.審判より塗布されるワセリン以外を身体、競技装具に塗布する行為。

22.審判団のチェックを受けていない競技装具の着用。

反則の処置

1.試合開始前に反則行為が行われた場合、減点された状態で試合開始される場合や、反則負けになる場合がある。

2.試合中の攻撃により反則を受けた選手が甚大なダメージを被った場合、審判団と大会医師の判断により、十分に回復を待って試合再開となる。その場合適切な減点を与える。

但し、大会医師が試合続行不可能と判断した場合は、反則攻撃を行った選手を失格とする。

3.反則が試合後に判明した場合は試合結果が変更になる場合がある。

第6章 セコンド

1.セコンドは3名以内とし、試合中はセコンドエリアを離れてはならない。

2.セコンドは試合中に直接選手に触る、マットを叩く、対戦相手、審判に暴言を吐くなどの行為をしてはならない。

3.セコンドはインターバル中に選手に水のみを与えることが出来る。但し、水を頭から被るなどの行為によって、道着や試合場を濡らす妨害行為をしてはならない。

4.チーフセコンド1名のみ、主審の許可があれば試合中に試合場内に立ち入ることが出来る。

5.セコンドによる反則は1回目で警告(イエローカード)、2回目で退場となる。

6.セコンドは試合中試合場内にいかなる物品も置いてはならない。

第7章 競技役員

競技役員は実行委員会、審判団、大会医師、タイムキーパー、アナウンサーで構成され、極めて中立公正かつ円滑に試合を運営、進行しなければならない。

審判団

審判団は下記の審判員により構成される。審判員は実行委員会から実務経験を認められ、巌流島競技規則に精通し、あらゆる方面から中立公正な立場でなければならない。

1.審判構成

・主審(レフェリー):試合場内で試合を管理する。

・副審(サブ・レフェリー):試合場外で試合を管理、主審のブラインドサポートを行い、補佐する。

・採点者(ジャッジ):試合場の下で試合を採点する。尚、採点者は副審が兼ねる場合がある。

・試合中に主審が事故に遭遇した場合は、直ちに他の審判員が交代し主審を務める。

2.主審

主審はメインレフェリーとして、試合を管理、指揮、命令する全権を持つ。

試合開始時には選手を試合場中央に呼び、試合が巌流島競技規則に則って行われること、特に注意すべき反則事項を簡潔に説明したのち、両者を円形を記す俵まで放し、タイムキーパーに試合開始の合図を告げる。

3.副審

副審はサブ・レフェリーとして、主審と共同し、試合を指揮、管理する。また、主審の死角での攻防に指示を与える。必要に応じて試合場に上がることが出来る。

選手が場外転落した際は、速やかに2人をブレイクさせ、戦意喪失、意識喪失の状態にないか確認を行い、その状態にある場合、主審に通達し試合を終了させる。

4.採点者

採点者はジャッジとして採点席において試合の採点を行う。また、主審、副審と共同し、試合を指揮、管理する。必要に応じて試合場に上がることが出来る。

5.合図

試合中において主審は下記の合図(コール)を日本語で発し、指示、命令を行う。

合図に対し選手及びセコンドは速やかにその指示に従うものとする。

・「はじめ」 (Fight) 試合開始、または再開する場合。

・「待て」(Stop) 試合を中断する場合。攻防を終了させ、ブレイクさせる場合、反則やアクシデントにより、攻防を中断させる必要がある場合。

・「そのまま」(Don’t Move)攻防の状態を維持したまま試合を中断させる場合。攻防の途中で競技装具を整えたり、選手の状態を確認する必要がある場合。

・「続行」(ActionまたはKeep goin’on) スタンド状態で試合が膠着した場合、試合の積極性を促す場合。

・「やめ」(Finish)攻撃を中断、終了させる場合。主にラウンド終了時。

・「寝技」(Ground Position)両者がグラウンド状態に入った場合。

・「一本」(Knock Out,Tap Out,Fall Out) レフェリーストップと判断した場合、関節技、絞め技によるギブアップの意思表示を確認した場合。戦意喪失、意識喪失を確認した場合。

・「転落」(Down fall)一方の選手が闘技場下に転落した場合。

・「同体」(Together)両方の選手が闘技場下に転落した場合。

・「注意」(Caution)偶発的な反則を犯した場合、試合に消極的な姿勢が見られる状態が続いた場合。

・「警告」(Reprimand)注意を受けた反則、姿勢を繰り返した場合。警告の合図と共にイエローカードを提示する。

・「失格」(Disqualification)警告のイエローカード提示を3回受けた場合、失格のコールと共にレッドカードを提示し、同時に失格負けとなる。

6.大会医師

大会医師(オフィシャルドクター)は、スポーツ医学に精通した医師であり、選手および競技役員の健康、安全を管理する。

①ドクターは試合中指定の席に着席し、審判団の要請により負傷した選手の診断結果を報告する。必要に応じて応急処置を行う。

②ドクターは診断結果に基づき、必要があれば試合を中断、終了させる権限を持つ。

③ドクターは試合前の診断により、選手が試合出場出来ない状態にある場合、出場を停止させる権限を持つ。

7.タイムキーパー

タイムキーパーは試合場最前列に着席し、正確なストップウォッチを用い、厳正な計時を行わなければならない。

①タイムキーパーは試合の開始と終了、ラウンドの開始と終了をゴング、ブザー、太鼓、ホイッスル等実行委員会が用意した器具を用いて知らせる。

②タイムキーパーは、選手が場外に出た場合は計時を止める。

③主審よりタイムストップの要請があった場合、ラウンドの計時を止め、中断時間の計時を行う。

8.アナウンサー

大会アナウンサーは、試合の司会を行う。大会アナウンサーが発したものは、すべて実行委員会による公式のものとする。アナウンサーは実行委員会、競技役員、また主催者から要請された内容以外をアナウンスすることは出来ない。

第8章 メディカルチェック

1.選手はあらかじめ、ドクターの指示による過去、現在の疾病などの情報を申告し、試合のできる身体状況であることを保証しなければならない。この場合の選手の個人情報は守られるものとする。また、選手は以下の診断をドクターの指示によって試合前に行い、診断結果を提出しなければならない。

a、血液検査検査(C型肝炎等)

b、脳に対するMRI、CT検査

2.実行委員会は試合後に選手全員ドーピング検査を行う。同検査で不正が発覚した場合、ペナルティの対象となり、契約書に書かれた違約金を支払わなければならない。

第9章 巌流島実行委員会

実行委員会は巌流島競技すべてに関わる一切の事柄に対し、最終決定権を有する。

第10章 提 訴

①選手およびセコンドは、試合判定の異議について、実行委員会に提訴することが出来る。ただし3名の採点者が同一の結果を出した場合は受理されない。また、重大な事実誤認があった場合も提訴することが出来る。

②提訴は全て文書をもって試合の2週間以内に行うものとし、実行委員会は文書をもって裁定結果を通達する。

③提訴は実行委員会宛てとし、競技役員に対する提訴は認められない。

附 則

■2016年10月21日施行 本競技規則 巌流島ルールにおける主な有効技

・スタンド状態での拳頭部によるパンチ、鉄槌、手刀、掌底など手による打撃。

・スタンド状態でのキック、膝蹴りなど足による打撃。

・道着、身体を掴んでの投げ、防御、打撃。

・顔面、頭部、脊髄以外への頭突き攻撃。

・顔面、頭部、脊髄以外への肘による攻撃

・グラウンド状態への相手へのパウンド攻撃。(両者グラウンド状態の場合は15秒以内)

・グラウンド状態の相手への顔面、頭部、脊髄以外へのキック、膝など足による攻撃。

・バスター、スパイキング以外のあらゆる投げ技。

・あらゆる突進技。

・タックル、カニ挟み、引き込みなどグラウンド状態へ持ち込む技。

・スタンド状態での関節技、絞め技。

*マウントパンチ等、グラウンド状態の打撃に対してのレフェリーストップの判断基準は、意識がとんだ場合、あるいは打撃を受けている下の選手がブロックだけして15秒間のタイムアップを待っているだけの状態の場合、主審は「一本」を宣告する。

*「転落」に関しては、1R中3回の「転落」で「一本」となるが、「同体」でも明らかに一方的な押し出しで両者が転落した場合、押し出した方に「有効」を与える場合がある。「有効」は2回で「転落」となる。

*両者グラウンド状態でのすべての関節技、絞め技は反則。

*立ち技において関節技が極まりかかっており、そのままの状態で両者が寝技状態に入ったら、そのまま攻防は続行される。その最大制限時間は15秒とする。ただし、立った状態で仕掛けた技がはずれたり、ポイントがずれた場合はそれ以上関節技を仕掛けることはできない(パウンド等の打撃は有効)。もし、新しく関節技を仕掛ける行為が見られたら、主審の「止め」の宣告のあとスタンド状態に戻される。