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3・25巌流島でブルース・リー創設JKDが影響を受けた「シラット」が遂にベールを脱ぐ!

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渡辺一久の対戦相手バラッド・カンダレの練習動画を入手!

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3.25巌流島TDC大会で渡辺一久と対戦するバラット・カンダレ(インド出身)は「シラット」の達人だという。しかし、このシラットが何かというのは、ファンも関係者も、そして対戦する渡辺でさえもよく分かっていないだろう。

シラットは、6世紀頃に生まれ、インドネシアやマレーシア、フィリピンなど東南アジアの各地で伝承されてきた実戦武術。打撃、投げ、関節技、剣術、棒術で構成され、これらの技術が口伝で伝承されてきた。

シラットの起源には、インドの宗教やヒンドゥーレスリング、中国の武術が影響を与えているという。古代にマラッカ海峡を支配したシュリーヴィジャヤ王国や、ミナンカバウ族が建設したマニラ帝国、ジャワ島を支配したマジャパヒト王国などの強国において、実戦的な軍隊術として使われてきだというから随分歴史も古い。

また、シラットと日本の武道とは、戦国時代の交易や、東南アジアに飛び出した関ヶ原の合戦の落ち武者たちとの間で技術的な交流があったとされ、サムライの格闘術であったいわゆる古武術と多くの共通項が見られるという。

さらに太平洋戦争時の日本統治時代には、シラットの剣術と日本軍の刀術の交流があり、技術の融合も起きた。この新体系は、インドネシアの独立戦争において、まさに“実戦格闘技”として活躍した。シラットは、現代でも東南アジア各地で軍隊術として採用されている。

軍隊術だけあって、剣、盾、弓、槍、棒などの武器全般を使用した技術が伝わっている。徒手の技術としては、命のかかった格闘術ゆえに、相手とのスタンスと自身の姿勢を重視する。下半身の構えは、東洋武術で広く使われる“騎馬立ち”が基本となり、その体勢から敵との距離を意識したステップやキックが繰り出される。シラットの技や動きには、自然界や動物の動作をもとに開発されたものも多いという。

あのブルース・リーが創始したジークンドー(JKD)にシラットの技術が取り入られているというのは、カンフー愛好者の間では有名な話だ。ブルース・リーに、日本の古流武術、あるいは中国武術など、日本人にとっても意外と関わり合いの深い未知の武術。また、侵略戦争をくぐり抜けて今日がある東南アジアの拳法らしい他国の武術との融合。そして、実際に軍隊で採用されている実戦性など、シラットはイスラエルのクラブ・マガ、ロシアのシステマと並ぶ最近注目されている土着の武術である。

初来日となるバラット・カンダレは、東洋の神秘的なシラットの奥深さを見せてくれるか。そして元ボクシング王者渡辺一久は、どう迎え撃つのか?   3月25日が待ちきれない!

●シラットの動画はコチラ⇒  https://www.youtube.com/watch?v=o-unZvS325I

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●バラッド・カンダレのスパーも届きました⇒  https://www.youtube.com/watch?v=obnD8sm28WM

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3・25イベント情報・・・「STARTING OVER 公開検証3」