驚愕事実発覚! シュレックの夢はUインターでスターになることだった!
お題………9・2巌流島・舞浜大会の見所
皆さんは今回の巌流島、どのカードが楽しみだろうか?
実は谷川さんから今回の寄稿に関して「個人的に期待する対戦カード」「個人的に期待する選手」「あなたの見たい仇討ち試合」
「これまで見て感動した仇討ち試合」
「これまで見て感動した仇討ちの映画、ドラマ、本、事件」なんかをテーマに書いてくれと頼まれたのだが、仇討ちに関しては先日プロ文筆家による素晴らしい寄稿があったところなのでやめた。
戦国時代や源平時代のほか、歴史上には日本人の琴線に触れる仇討ちが溢れているが、学のない俺がそれを話しても面白く伝える自信がない。
刑事としては、これぞ暴〇団の仇討ち的な事件も取り扱ったし、最近では小僧どもの決闘罪(刑法上超超レアな罪名)なんかもあったが、守秘義務があるので話すことができない。
したがってジャンルとしては「個人的に期待する対戦カード」や「期待する選手」をテーマにと書いてみたものの、いざ谷川さんにメールを送ろうとした瞬間、ふと思った。
俺が見どころとして各選手の武器や弱点、取るであろう戦術なんかを発表するとしよう。それが選手か関係者の目にとまる。戦術が変わる。そうでなくとも意識が変わる。
こういう可能性は十分あるわけで、それにより試合の流れが変わり勝敗も変わることもありえるわけだ。勝負というものは本当に小さな事象で変化していくもので、こうした機微をその勝負の当事者でない自分が与えるのは良くないことだと思った。もちろんその機微すらも勝利へのきっかけとするのも勝負師としての才覚ではあるが、今回は止めた。
では何を書けばよいか。自分の試合ならばいいだろう。
というわけで、
関根シュレック秀樹VSロッキー川村の背景について話す。
まず対戦相手のロッキー川村は、言わずと知れたキング・オブ・パンクラシスト。現役のパンクラスのチャンピオンである。
MMA団体であるパンクラスがこの世に生まれた経緯は若い世代は知らないかもしれない。
自分たち40代のオッサン連中からすると、一番プロレスに熱中した時代の第二次UWFがそのルーツに当たる。
この第二次UWFが解散後、3派に分かれた団体の一つが藤原組を名乗り、それがパンクラスになったと記憶しているが、詳しい経緯は各自ググってほしい。
これらUWF3派はイデオロギーの違いによって、現在はミスター褌とも呼ばれる高田延彦をエースとするUWFインターナショナル、現在アウトサイダーを主宰する前田日明をエースとするリングス、そして最近おでこの狭さで水曜日のダウンタウンに出演した船木正勝をエースとするパンクラスに分かれ、それぞれ熱狂的なファンがついた。
自分自身、船木達が提唱したハイブリッド肉体改造には大きく影響を受けて、ササミを食べまくり、掌底を練習しまくった思い出がある。そして格通の堀辺師範のコラムで骨法を知り、上京して弟子になろうとしていたのは黒歴史でもある。
これらUWF3派の中で俺が夢中になったのは、UWFインターである。
あの頃の高田は本当にかっこよかった。そして高田以外にもゲーリー・オブライトやベイダー、山ちゃん、中野、安生、帝王高山、垣原・・・いい選手がたくさんいた。学生時代は柔道部の同期とよくプロレスやUインターの試合を観に行ったが、リングスやパンクラスの試合は一度も観に行かなかった。もちろん、これはUWFイデオロギーの違いによるものではなく、単純に金がなかったためである。
さて、このUWFインターは平成7年、伝説のドーム興行「4.2夢の懸け橋」を経て、「10.9東京ドーム」で新日プロレスとの対抗戦に至るわけだが、俺はこれらの大会の頃には、将来Uインターで最強のプロレスラーになることを決めていた。
そのため翌年、大学4年生になっても就職活動を一切やらなかったところ、それを知って激怒した親に警察官の試験を無理やり受けさせられることとなった。
そして嫌々受けた試験でなぜか合格してしまった。
もちろん俺としてはUインターのプロレスラーになるつもりだから警察官になる気は全くなくて、卒業した後、家出してでもUインターの道場に転がり込もうと思っていた。
だがしかし、何ということか!!! 憧れのUインターは俺が卒業を間近に控えた冬に活動停止、解散してしまったのである・・・・。
行き場を失った俺は警察官の道を歩むことになった。
警察官になってからは約20年、機動隊や刑事課、交番やパトカー勤務をしたが、刑事課の時にある上司からイジメにあい、それをきっかけにブラジリアン柔術をはじめることとなった。しかし、これがまさに運命の出会い! 極悪非道な上司だったが、俺にとっては天使の存在だ。
そして昨年11月、20代で諦めた夢、格闘家となるべく43歳のオッサンは警察を辞したのである。
ここまで話して結局何が言いたいかというと、
・・・本当は心の中に留めておこうと思ったけど、ここまで話したからには言うしかないだろう。
俺の中では、今回の戦いは、
UWFインターvsパンクラスの対抗戦
なのである!
誰も気づいていないようだが、実はパンクラス側としては、対ブラジリアン柔術となると
ヒクソンvs船木のリベンジ戦と考えることもできる。
しかし俺のなかではvsパンクラス。対抗戦なのだ。
俺はUインター出身のレスラーじゃないけど、今回の闘いでは心の中で勝手にUインターを背負っている。
谷川さん、この試合に限り、Uのテーマかトレーニングモンタージュで入場させてくれんかの・・・
9・2巌流島の大会情報はコチラ⇒
『巌流島 ADAUCHI 2017 in MAIHAMA』