衝撃すぎるセネガル相撲とは何か? ブドゥの試合動画入手! 地球上にまだこんな未知の格闘技があったのか?
3.25巌流島「STARTING OVER 公開検証3」に、いよいよセネガル相撲のグランド王者・グリス・ブドゥが参戦する。同じくアフリカ出身のボビー・オロゴンが送りこむ未知なる強豪。対戦相手は、モンゴル相撲の大関バル・ハーンだ。
巌流島のひとつの特徴は、まだ見ぬ世界の格闘技と未知の強豪の発掘。その意味で、セネガル相撲とアフリカという地域に対する期待は大きい。第1回大会のセネガル相撲選手は、正直よく分からないまま、あまり強くない選手を呼んでしまったが、今回はアフリカを知り尽くすボビーのブッキング。ボビーはもちろん日本の格闘技界が何を求めているかも、よく理解している。そんなボビーが会見で「2016年はアフリカの年になる!」と豪語するほど、今回のブドゥは強豪中の強豪だ。では、アフリカから襲来するセネガル相撲とは一体どんな格闘技なのか?
セネガル相撲は、西アフリカのセネガル共和国で行われる伝統的格闘技であり、国技である。もともとは戦士たちが、軍事訓練のために始めたものだという。伝統的には、妻を得るための求愛行為や、集落の代表者が強さや勇敢さを示し、名誉を獲得するための部族の儀式でもある。今でもセネガル相撲の強豪は、各地域の顔として尊敬される英雄的存在でもある。
ルールは背中かヒジ・ヒザが地面につくか、尻もちをつくかで勝敗が決まる日本の相撲に近いものだが、なんといっても、プロになると素手による顔面パンチが認められる(18歳以上)のがセネガル相撲の凄いところ。100キロをゆうに超えるアフリカの屈強な戦士たちが、躊躇なく相手の顔面を素手で殴り、巨体を持ち上げて投げつけるのだから、その迫力たるや凄まじいものがある。簡単に言えば、押し出しのない日本の相撲に、素手によるパンチを加えたものと考えれば分かりやすい。もはやモンゴル相撲を中心に世界中の“相撲“を受け入れている大相撲だが、未だ黒人力士を認めていない。もし、黒人力士を受け入れることになったら、必ずやセネガル旋風が吹き荒れるだろう。そのくらい彼らの肉体はズバ抜けている。アフリカのナチュラルなフィジカルな強さも、セネガル相撲の幻想として期待される。プロ選手人口はなんと3,000人。
試合場は基本、25メートル四方の四角形の土の上で行われる。基本の試合時間は10分。それでも決着がつかなければ10分延長。さらにもう一度10分の延長戦で決着がつかない場合は、ジャッジによる判定決着になるという。最初はクロールのようにお互いに腕を回しながら間合いを測る。柔道に似た静かな立会いのスタート。そして、タイミングを見て顔面パンチを繰り出したり、胴タックルで組み合う。そこからはレスリング勝負となり、相手を倒せば勝ち。勝敗がついた時の熱狂ぶりは日本では想像がつかないほど凄まじい。
ビッグイベントとなると、スタジアムには5万人近くの観客が集まり、トップファイターは1試合で1,000万円~2,000万円ものファイトマネーを稼ぐ。また、ただの競技として終わらないのもセネガル相撲の特徴。呪術師によって選手のボディチェックが行われ、民族音楽が盛大に演奏される中で闘うなど、エンターテインメントとしても、かなり熱狂する空間を創り出している。さらに神事の要素も兼ね備えているという。トップ同士のマッチメイクが決まれば、チケットは即日完売。テレビ中継も行われている。
セネガル相撲という強大な異分子は、巌流島の舞台にどんな衝撃を与えるのだろうか? 現代の黒船は、アフリカから襲来する新勢力なのかもしれない。