クンタップと激闘を繰り広げた、ロシア軍隊格闘技システマから見た巌流島
お題………賛否両論! 全日本武術選手権。刃牙の世界は実現できるか?
はじめに。
一部不適切な表現が含まれます。 心臓の弱い方と短気な方は読まないで下さい。
武道エンターテイメント『巌流島』
親が子供に見せたい格闘技、素晴らしいコンセプト。
漫画のような世界にやる側で参加して。
はい。すぐ観る側になりました。
両方のことを振り返りたいと思います。
●自分の試合ついて。
前の試合が押し出しが多く、そんな流れは感じていました。KOが続く日があるように、興行って流れがあるんですよね。まさか自分もクンタップ選手に押されるとは思いませんでした! 油断してました(笑)。まあ、あんな端で攻防してたらそら押すわ。
転落ポイント取られても、自分は押し出すことは考えてなかったので、たとえ押し出されても、クンタップ選手と打撃を打ち合おうと思いました。 そしてサバイブしようと!
転落は本当にダメなこと。武道的には転落しないように視野は広く保っていなければならない。ナイフワークなんかするとよくわかるのですが、ナイフばかり見てしまう。空いてる手や対複数など状況判断するためにも、ひとつのことに意識を集中するのは良くない。 しかし、立ち技最強ムエタイの打撃を見切ることに楽しみを感じて、クンタップ選手だけに意識を集中してました。
結果は。
2回も落ちちゃいました(笑)。完敗ですね。しかし、押し出し3回目を狙わないところが漢だと思いました。ルールで勝とうとしない!漢クンタップ!! ムエタイのクンタップ選手とシステマスタイルで闘えて凄く楽しかったし、光栄です。勿論、もっとやりたい事がありましたが出せないのは実力不足。
巌流島は、ルールにアジャストして勝つよりも、各流派の技や観てる人達のイメージを具現化して勝負する場だと思ってます。前回はガード上げたらキック、投げたら柔道と皆様からお叱りを受けました。
ボクサーがキックボクサー対策でローキックをカットするよりも、ローキックにパンチ合わせるところを見たいでしょ? だから自分はカットしなかったんです。システマを表現するために、本気のローキックを受けるのが、スタンダードらしいので(笑)。
しかし、試合後に関係者の発言を耳にして、自分が思い違いしていたのかもしれないです。転落を狙って相撲を仕掛けて、「システマは軍隊格闘術なので地形を利用して相手にダメージを与えるのも技術」とか言ったほうが良かったのかもしれません。殴り合うより女性や子供にも安心ですし。 相手を征圧して殴るなんてことをした自分は悪いことをやってしまったようです。
●押し出し決着について。
「実戦では」とかいうのは不毛な議論かと。目をえぐるの解禁すれば近距離の攻防変わるし、ギあり禁じ手なし、武器ありのスパーでタックルしたら、ナイフ(ダミー)で背中ザクザク刺されたこともありました(笑)。
各流派対策できていなくて、面白かった(興味深い) と言えば通っぽいです。著名な方々は通な発言をされていて流石です。自分のような一般人は互いの流派の技を見たかった。見れなかったのでつまらなかった。それだけです。
今回のトーナメントは面白かった(滑稽だった)ですね。試合を見に来てくれたウエイトトレーニング仲間のアメフト元プロ選手が、巌流島に出たいと言ってました。そしたら面白い(楽しい)かもしれません。
ルールによって強さは変わるわけですが、実戦とスポーツ格闘技は違います。完璧なルールなんてありません。ルール上問題ない、やられる方が悪い。それは競技者同士の話で、横綱のかちあげ肘打ち、野球の隠し球、サッカーのパス回し時間稼ぎ。観るほうからしたら気持ち良くないって話。そんだけ。
今回の巌流島、ワンマッチ迫力あって最高でした! さすがプロですね! エキシビション豪華でした! ただトーナメントのインパクトが強かったみたいです。おかげさまで、出稽古先やスポーツジムなどで「次も頑張ってよ、相撲大会」と言われるようになりました。
●おわりに 。
自分は心技体も未熟ですし、選手としても持ってないことが証明されました。皆さんにご迷惑をおかけしました。2大会も演じることが出来て良かったです。何事も失敗から学び、失敗を認める勇気は必要ですね。巌流島は反面教師としても勉強になりました。次回は20年後にオファーを下さい。 達人枠で出れるようになってるはずです。
そして。
1対1の闘いでローキックはカットしましょう。呼吸法でなんとかしようとするのは馬鹿な格闘家と芸人だけです。 良い子と馬鹿な大人はマネしないで下さい。
ありがとうございました。
9.17巌流島のレポートはコチラ⇒『全日本武術選手権 in MAIHAMA』