「どの流派にも隠し技は10〜20あるもんだ」 巌流島参戦に向けて師匠が秘伝を伝授!
お題………9.17 刃牙の世界を制するのは誰だ!?
現代空手道研究会(現空研)に所属する
KENGO
と申します。
と、言ってもこれをご覧いただいている皆様は
私はもとより、現空研をご存知ないかもしれません。
当会では会長の園田先生ご自身が独自の視点と実践経験に基づき、剛柔流空手を指導されています。
会のトップページhttp://www.nom.ne.jp/genkuken/ には
伝統は尊重しつつ流派の壁を破るべく全く新しい視点から空手道を追求しています。
と、あります。
一般の社会人や学生を対象とした
選手コースや内弟子制度などはない
いわゆる町道場です。
私はここで15年くらい空手を習っています。
空手は社会人になってから始めました。
それまでの運動経験は中1の時に半年でやめたバスケくらい….。
空手を始めた時点の私は平均的な成人男性と比較して運動経験が少なかったと思います。
ところで、
巌流島公式サイトの今回大会の選手一覧を見ると、
私の紹介は
「現代空手道研究会の空手科学者」
とあります。
…?
さすがの巌流島運営も私のカテゴライズに難儀している様子が見えます。
ですので、
運営に助け舟を出し、
観戦される方に私をどのように見たらしっくり来るか、
私自身で宣言しておきます!
ジャジャーン!
「運動して来なかったサラリーマンが15年空手を稽古して巌流島に挑戦してみた」枠!!
…長い。
ですが、空手科学者より私の実態を表していると思います。
<余談ですが、私の幼少期の夢は「科学者になること」。思わぬところで夢が叶ったとも言えなくはないです。(感涙)>
しかしながら
「町道場の稽古生だから無様に負けちゃってもしょうがないでしょ」などとは微塵も思っておりません。
私がこの試合で皆様にご覧に入れたいと考えるテーマは2つあります。
一つには
「好きなことを始める意味」です。
試合を観た誰かが、
「人生でいつかやりたい」と胸に秘めた「何か」に向かって、最初の一歩を踏み出すきっかけの、ほんの一助にでもすることが出来れば、
私のこの試合での勝利条件はクリアです。
15年前の私が恐る恐る道場の扉を叩いた時のように。
もう一つは
「多様性の意味とファンタジー」です。
世間では東京オリンピックに向け、種目に採用された空手の注目度がにわかに上がって来ているようです。
とは言っても、そこで行われる予定の「空手競技」は、あるひとつの会派で採用されるルールを当てはめた中で行われるもので、必ずしもイコール空手と言うわけではありません。
現在、空手界は伝統系、フルコン、古流、実戦派など、
ルールや戦術、ルーツや組織の都合など、様々、多種、多様な流派、会派が乱立しています。
そして、組織の分裂や立ち上げなどで、その傾向は進みつつあります。
そのことについて
「統一ルールがない」
「いがみ合いはみっともない」
と批判する向きもあります。
しかし、私はこのこと(空手の離散傾向)は必ずしも悪い面ばかりではなく、良い面、もしくは技術的、文化的にアドバンテージになる場合があると感じます。
と、言うのも、
競技の中ではルールに適応出来ずに、スポイルされる技が出てくる、ということがあります。
つまり、
ルールを統一すると、そのルールで非効率な技は使われなくなり、消えてしまう恐れがあるのです。
柔道に対するグレイシー柔術の例を引くまでもなく、技というモノは使われなくなると簡単に失伝します。
失伝を防ぐために有効な条件が多様性であり、
それぞれの流派で多様な伝承を残すことが、
時の淘汰に耐え、伝承を受け伝える上で、良い側面であるように思うのです。
誰が一番強いのか分からない、
お互いの流派が交流をしつつ独自性を失わない、
何が出て来るか分からない不気味さを残す、
そんなチャンプルーでファンタジーな空手こそ
空手らしいと思うのです。
我道場でも師匠は常々
「どの流派にも隠し技の10や20はあるものだ」と言います。
私自身、今までその言葉を
「そんなものかな」くらいにあまり気に留めず捉えていました。
今回の巌流島参戦に際し、
師匠は戦地へ赴く弟子に向け、
その秘伝のひとつを伝授してくださいました。
(!キタコレ刃牙設定!)
「どの流派にも隠し技の10や20はあるものだ」
と不敵に笑って。(若干の脚色)
無論、ここで技の詳細には触れませんが、
道場生同士の練習では危なくて使えない、
いわゆる壊し技、
かつ巌流島ルールに適合する、
誰も見た事がないオリジナルの技です。
今回の試合でチャンスがあれば狙っていきます。
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武道会には、こんな漫画みたいなファンタジーがまだまだ息づいているんです。
今回、私が出会ったファンタジーの話はここまでです。
試合当日、観戦される皆さまはファンタジーの続きを目撃するかもしれません。
それを皆さんと共有出来るかもしれないと思うと、
ワクワクして、怖さも少しだけ薄らぎます。
以上、長くなりましたが、要するに
「武道は楽しいからみんな一緒にやろうぜ!」
と、言いたかったわけです。
最後になりましたが
今回の出場を許可いただいた
所属する現代空手道研究会の会長・園田先生、
サポートいただける森川さん、横関さん
応援の声を寄せていただいた皆様、
お相手くださる選手の方、
いつも共に稽古をしてくださっている皆様、
谷川プロデューサーはじめ大会の運営の皆様、
私の家族、
皆様に伝えきれないほど感謝をしております。
ありがとうございます!
9.17巌流島の大会情報はコチラ⇒『全日本武術選手権 2018 in MAIHAMA』