菊野選手、シュレック選手に励まされ、種市選手がセコンドに。その自信を砕いてくれたのは、谷川プロデューサーの一言でした
お題………巌流島トライアウト2の帰還者たち
どうも、こんにちは。カミソリツイート高校生空手家(このキャッチフレーズどうにかならなかったんですか)の西村虎次郎です。
Twitterでは「たいがー」という名前で、巌流島の事を偉そうに呟いてます。
ではまず試合までの経緯を書きましょう。
「セコンドしようか?」
「え……あ、え? 本当にいいですか?」
「うんうん、来週行くからさ」
「じゃあ、お願いしていいですか?」
「うんうん」
種市純也選手がセコンドに決まったとき、確かこんな感じだったような気がする。
11月19日、勇気の授業03。ボランティアとして参加して、その後に種市さんにナイハンチの指導してもらって、セコンドになろうかと言われました。
何て棚からぼた餅。いや、一ファンとしてこんなに嬉しいことはない。だって、前回大会のMVPに、セコンドになってもらうんだから。
でも、それ故にプレッシャーも掛かるんじゃないか……、と思ったんですが、そんなこともなく、ただただ、どうしようもない嬉しさが自分の中で膨らんでいきました。
トライアウトまでの一週間。やったのはナイハンチの形だけ。不安なんて一ミリもありませんでした。だってセコンドに種市さん居るし。関根シュレック秀樹選手にも、菊野克紀選手にも頑張れって言われたし。
僕の中に一欠片も存在してなかった不安が、一気に爆発して自分の中を占領したのは、谷川プロデューサーのせいです。
「ボビナムって武術知ってる?」
Twitterからの通知。谷川さんからのリプ。目に焼き付くボビナムの文字と、浮かんでくる谷川さんの含み笑い。
いや、何ボビナムって。え? トライアウト出るの? 俺の相手なの? ボビナムが??
そりゃあ調べまくりましたよ。ボビナムという武術について。突き蹴り投げ極め、ベトナムで生まれた何でもあり総合武術。しかしそんな事知っても、どうしようもない訳です。やれることは、ただ自分の空手を出すことだけ。
前回もそうでした。マハーラージャカルーリカ&ヨーガとかいう謎過ぎる武術といきなり2試合しましたからね。
自分の空手をするしかない。そう分かっていても、未知の相手の恐怖が消えるわけではありませんでした。試合の直前まで「ボビナム」の動画を見てました。
トライアウト当日。自己紹介も緊張して何言ったか覚えてません。何とか終わらせて、ボビナムの選手が出てくるのを待ちました。
しかし、待てども待てどもボビナムの選手が出てこない。
ついに最後の人になりました。栗原さん、前回も出場して、聡DATE選手と闘った人です。確か、台湾林式功夫をやってる……
……いや、道着にVOVINAM書いてるしorz
予想外の対戦相手に、うなだれるしかありません。
一方で「たいがーくん! ほら、ボビナムボビナム!」
と、楽しそうな谷川さん。
何て言えばいいんすか……
試合前、種市さんにミットを持ってもらい、作戦を告げられました。
遠間から一気に踏み込んでのコンビネーション。自分の距離で闘う。
顔面寸止めのポイントルールは、伝統派空手の僕にとっては、この上なく有利なルールです。もちろん、勝つ自信はありました。
しかし、結果は大差をつけられての敗北。
実は試合については、緊張していて何も覚えていません。
分かっているのは、突きにタックルを合わせられて、コンビネーションなど見せることも出来ずに寝かせられ、パウンドに押し出しで負けたこと。
経験不足、練習不足、認識不足、実力不足。
何もかもが足りませんでした。
悔しかった。本当に勝ちたかった! 空手の強さを見せたかった! 応援してくれた人に報いたかった!
こんな気持ち、初めてです。
今回負けて初めて、格闘技を知ったような気がします。
これから、もっと強くなります。
対戦してくれた栗原さん、そしてセコンドに付いてくれた種市選手を始め、応援してくれた皆さん、あとこんな下手くそな感想を読んでくれた方にも、お礼を言いたいです。
本当にありがとうございました!
次も出る! まだまだ謎武術と闘ってやる!
たいがー君で遊んでしまってごめんなさい(笑)。たいがー君の試合前の顔色を見ているのが、本当に楽しかった。でも、こうやって、選手のドラマを作るのもプロデューサーの役目。インド王族武術とか、ボビナムと闘った高校生なんていないよ〜。次は喧嘩フットボールとか、セネガル相撲をやってる人あたりを当てて、前日のツイートでヒントをあげます。ちなみに対戦相手のボビナムを選んだのも菊野選手だし、「カミソリツイートの高校生空手家」というキャッチフレーズをつけたのも菊野選手。光栄に思いなさい!
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