世界の人口の半分のアジア! そこで勝負するのが巌流島10・21大会
9月9日のお題……………「10・21 巌流島・全アジア武術選手権大会の見所」
すでに発表したとおり、巌流島の次回大会が10月21日(金)、代々木第2体育館で行われることになりました。4回の公開検証を終えて、いよいよ次回大会から本格的なシリーズに突入していく巌流島ですが、今回のテーマはズバリ「全アジア武術選手権大会」です。
世界にはいろんな格闘技の流派が存在しますが、その源流を辿るとアジアの武術に辿り着きます。人口13億、4,000年の歴史を誇る中国には、それこそ何千の武術流派が存在し、それがアジア中の武術の源流になっていると言っても過言ではないでしょう。空手やテコンドー、ムエタイも全て元を辿れば中国武術だったのです。その中国武術からはなかなか伝統武術は出てきませんが、今回はプロ散打王者が参戦。その中国武術以外には、韓国からはテコンドー選手、モンゴルからはモンゴル相撲の強豪、タイからは前回菊野にまさかの一撃KOを喰らったムエタイ王者のクンタップが参戦します。
私が個人的に一番注目しているのが、イランから参戦する謎の武術カンフートーア王者のアリ・マルバクティアリと、ロシアの白兵戦術ハンド・トゥ・ハンドの極東王者で、空道のアジア王者イゴール・ペルミンです。二人ともルックスがいいし、MMAなどのプロ経験がないこと。それでいて、送られてきた動画を見ると、めちゃくちゃ強いくていいんです。巌流島では、こうしたMMAやキックボクシングといった既存のプロ格闘技に出ていない、埋もれた武術家がチャンピオンになることこそが理想なのです。
そして、日本からは巌流島デビュー戦でわずか4秒殺KOした元UFCファイターの菊野克紀と、柔道時代にオリンピック3連覇を果たした野村忠宏にも勝ったことがある元UFCファイターの小見川道大の出場が決定しました。小見川は同階級に内柴正人がいたため、オリンピック出場こそ叶わなかった幻のメダリストです。私は総合格闘技のHERO’Sをやっていた頃、PRIDEに出ていた選手で一番欲しかったのが、小見川でした。
HERO”SにはKID、須藤元気、宇野薫、所英男、高谷裕之、宮田和幸らのスター選手が揃っており、めちゃくちゃ面白かった。そこにいなかったのが柔道選手。小見川見て、ああいい選手だなと思っていたんですが、PRIDEではいきなりチャンピオンクラスに当てられ、あまりいい成績をおさめられず、ブレイクもしませんでした。それを見て、本当にもったいないと思っていたのです。菊野とか、小見川のような選手は磨けばいくらでも輝く選手。巌流島でなんとかもう一花咲かせてもらいたいものです。
日本からは柔道と空手、韓国からはテコンドー、中国からは散打、モンゴルからはモンゴル相撲、ロシアからはコンバットサンボ、タイからはムエタイのように、アジアにはそれぞれの国に、それぞれの武術があります。その武術ナンバー1を決める闘いは世界でもまだ行われていません。本当はここに東南アジアのペンチャックシラット、イスラエルのクラブマガ、インドのパラリカヤット、ミャンマーのラウェイといった武術を混ぜたかった。さらに、北朝鮮軍の特殊部隊の選手とか出したら、いっぺんに一般紙の話題になっていたでしょう。そういう大会を異種格闘技イベント、巌流島ではやっていきたいのです。
だいたいナントカGPなんて、もう古い気がします。この手のGPものは、かつてのK-1やPRIDEのように、誰が見ても「世界一」というものでなければいけません。しかし、UFCとかあると、GP自体がかすんで見えるのです。巌流島が「全アジア」「武術選手権」にしたのも、そんな理由があるからです。巌流島は以前から言っているように、キックボクシングやMMAの新しい団体を作ろうとしているわけではありません。全く新しいジャンルを作ろうとしているからこそ、成功すると考えているのです。新しいジャンルの新しいチャンピオン! それが武道のチャンピオンなのです。
アジアには世界の半分くらいの人口がいます。中国とインドがそれぞれ13億人、その他にも1億人以上の国が10カ国あります。ロシアや中東アジアを入れると、さらに10億人増える。アメリカ中心のMMAや、ヨーロッパ中心のキックボクシングて勝負するより、よほど可能性があります。そのことに気がついている人はまだ少ない。
できれば今回から、その巌流島を全アジアで放映していきたい。40億人が見れる環境を整えるのが巌流島の大きな目標なのです。ぜひ、皆さんお力をお貸しください。10・21代々木第2体育館! チケットは明日9月10日(土)より絶賛発売中します!