GANRYUJIMA BLOG巌流島ブログ

「自分の突きが通じない! でも楽しかったーー!」 宮崎から飛行機に乗ってやってきた37歳の挑戦!

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お題………巌流島トライアウト2の帰還者たち

文◎岩切大地(剣道→剛柔流空手→相撲→佐竹道場→空手全般)

文◎岩切大地(剣道→剛柔流空手→相撲→佐竹道場→空手全般)

 

巌流島トライアウト2に参加させて頂きました岩切大地と申します。

簡単に自己紹介をします。
僕は幼少期より剣道五段の父親からしごかれて育ってきた。
父親の剣道は真剣から竹刀へと変わりスポーツ化した剣道の中でも、自分の武を貫く剣道だった。
簡単に言えば、「打つな!斬れ!」という剣道。
竹刀で人を斬る剣道。

小学5年生の頃、そんな父親のしごきから逃げるように空手を始めた。
そこは剛柔流実戦空手。
実戦だから試合なんてない。
実戦だから武器術もある。
実戦だから技がえげつない。
しかし道場の教えは「喧嘩したら破門」。
ちょうどこの辺りからK-1が始まり、プロ格闘家になる夢を抱く。

そして高校生で空手部(寸止め)に入る。
高校3年生、自分の空手に限界を感じ始めた時、新しく来た先生から相撲に誘われる。
聞けば学生の頃は学生横綱だったらしい。
僕は自分の空手の為にその先生から相撲を習い、おかげで大学にも行けた。

京都の大学で相撲部に4年間在籍。
そして、あの佐竹雅昭さんの佐竹道場に入り、プロの凄さを知る。

故郷・宮崎に帰り、就職してもずっとフルコン空手や伝統派空手の道場に通ったりした。

しかし、なんか違う。

どうやら僕は今まで師に恵まれてきたようだ。
剛柔流の先生、相撲の先生、佐竹雅昭さん、そして父親。

自分の中で武道空手像ってものが出来上がっている。

そんなこんなで37歳になり、まだプロになる夢が燻っている中、巌流島を知り、トライアウトがあるのを知った。
一回目は間に合わなかったが、次こそ挑戦することを決意。

11月26日。
宮崎から単身東京に渡り、会場に着く間ずっと作戦を練っていた。
時間は3分。
この180秒の間に決着をつけないと。
3回押し出せば勝ちだが、俺は空手家だ。
KOしてやる!と。

試合会場には知っている人が沢山いた。
菊野さんは意外と肩幅広いし、シュレック関根さんは全部デカいし、大ももちさんはなんか長いし、谷川さんなんて選手みたいだし。
羽田空港からずっと緊張…。

んで、なぜか僕の試合は一番最後。
大トリだ。また緊張。
一人で来るんじゃなかった。
後悔先に立たず。

そして子供達の試合が始まり、なんか試合の流れが早い。

てか、なんだこれ。

みんな、つえーじゃん。

レベル高す!

あれよあれよとあっという間に僕の出番。

対戦相手は僕より少し小さいくらいで、沖縄拳法空手とボクシング。

試合開始。

相手が近寄ってくる。

あれ? 俺の突き入るけど打ってもいいのかな?
制空圏。
しかし相手は打って来ない。
そして相手が動いた瞬間に突きを入れる!
見事ヒット!
手応えあり!
この時会場が少し沸いたのがわかった。
この辺りからあまり覚えていない。
何をしていいのかわからなくなり、距離感が掴めてないのと、緊張でヘンテコな後ろ回し蹴りと上段回し蹴りをして外した。
あと一回突きが入ったのにやはり倒れず。

結局3回押し出されて負け。

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なんか全然いいとこがなかったなぁ。

僕は自分の突きに関しては絶対的自信があった。
それなのに…。

相手の選手のタフネスと巌流島ルールにちゃんと対応できていたことにあっぱれだ。

しかし巌流島楽しかったー!
なんかトライアウト終わった後のみんな仲間みたいな感じがいい。

僕達は相手が憎くて殴りあってるんじゃないんだ!と。
自分達の武、勇気、気持ち、夢、希望。
これらを胸に抱きリングに上がる。
そして試合は相手がいないと成立しない。相手をしてくれることに感謝と敬意を払う。

僕達は戦友だ。

[谷川プロデューサーより]
わざわざ宮崎から飛行機に乗って来てくれたんですね。ありがとうございます! 会場で佐竹道場に通っていた話をしたのを覚えています。試合は負けましたけど、全然強さは伝わってきましたよ。最後の2試合は本当にレベルが高くて、十分本戦でも通用すると思います。ぜひ、今後も頑張ってください。

 

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