巌流島トーナメントの最大の見所は、やはり「転落」の攻防にあるのではないか?
9月22日(木)のブロマガ………お題「10・21巌流島・全アジア武術選手権大会の見所」
8人の選手が全アジア武術トーナメントにエントリーしたわけだが、どの選手にとってもこのトーナメントのルールは、自分が本来やってきた格闘技のルールとは違う。つまり巌流島で闘う以上、自分の培ってきた技術をどう工夫して活かすかが問われてくるし、また、これまでの自分にない、ルールにのっとった、どんな新しい闘い方を身につけてくるかも、勝負のポイントになる。
巌流島ルールの最大の特色は、1ラウンド中、3度、場外転落したら負け、しかも落とした方は闘技場の中に体を残しておかなければならないというものだろう。
前回大会で相撲出身の海鵬は、懸命に相手を押し出そうとしたが、相手のガブーがカニのように横にサササッと動いたので、押し出しに失敗した。相撲出身の選手ですら、相手を転落させるのに苦戦するのだから、このルールは難関である。
一体どう闘えば、このルールを一番うまく活用できるのか。その答えがまだ見えてこないのだ。
すぐれた手による顔面への打撃が見たいのならボクシングを見ればいいし、すぐれた蹴り技を見たいのならムエタイを見ればいい。道着を着た状態での“投げて一本”が見たいのなら柔道を見ればいいし、まわしを取り合ってガップリ組んだ状態からの投げや押し出しが見たいのなら相撲を見ればいい。巌流島では寝技に時間制限があるので、寝技での攻防を見極めたい格闘技ファンには、巌流島は物足りないだろう。
では、巌流島で見るべき点は何か。僕はそれは、闘技場からの転落に関する攻防が一番だと思うのだ。
でもそれは、実戦で強い弱いとは別の話。確かにどこか高い所から突き落とされれば、落ちた方が死ぬだろう。でも銃や刃物など、武器を持っていれば、やすやすとは落とされないだろうし、塀(へい)があったら、石を拾って投げたら、逃げ足が速かったら、塩をポケットにしのばせていて塩を相手の目に向かって投げたら…。どうなるかは、わからない。
つまり、船上を仮定したり、崖があることを仮定したり、武器があることを仮定していくと、結局きりがなくなってしまう。だから時間無制限のバーリ・トゥードが一番公平だと僕は思っているのだが。
話がそれたが、ほかの競技にない決着方法こそ、その大会の最大の特色なので、やっぱり僕は、その攻防を見つめたい。一体どんな落とし方があるのか。どんな攻防からの転落シーンがあるのか。落下というのは危険なシーンだけに、選手にとっては命懸けの場面だが、観戦者にとっては手に汗握る大きな見所となるのだ。