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【第2回】私が「猪木ボンバイエ」=「谷川黒魔術」にかかっていった理由

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文◎宮田充(KNOCK OUTプロデューサー)

文◎宮田充(KNOCK OUTプロデューサー)

 

前回(1/12公開分)は、101日、アントニオ猪木さんが逝去されてから数日の出来事を書いた。それで勝手に「次は1週間後、1/19()ぐらいかな~」なんて思っていたら、谷川編集長(元「格通」)から矢のような原稿催促をいただいたので、さあ、第2回書きます。

今回の仕事で谷川さんとやり取りしていて凄いなあと感じたことは、人を動かすチカラ。フワフワした雑談から入ってきて、突然「あっ、そういえばさぁ」なんて話を切り出してきて、その言葉がいちいち刺激的なので、こっちも「マジっすか」とか「それは攻め方次第でいけそうですね」なんて乗っちゃって、電話を切ったときには、結果的に、また新たな業務を押し付けられいや、仰せつかっている。

それはほぼ、いつもそう。でも、やっぱりさすがだなって思うのは、まったく不快な気持ちにならないところ。すべての考え方や言葉がポジティブで、なんか自分も一緒に進んで行こうって気持ちになっちゃう。あれ? これがいわゆる「谷川黒魔術」ってヤツ!?   まあいいや、そんときゃ楽しかったんだから。というわけで、それまでは週23回ぐらいのやり取りだったのが、101日を境に週休0日の24時間体制でコトが進んでいったのであった。

猪木巌流島_2

11月に入り、東スポで小川直也さんが動き出したことを知りつつ、チケット発券業務が始まったり、会見場の手配、マッチメーク作業にも巻き込まれていった。いや、自分も興行をやっているから、基本は同じ作業。でも、なんたって会場は両国国技館。いろんなことが急に決まっていくし、そもそも巌流島とかMMAとか柔術なんて、普段のアタシは触ってねえんです!

「イゴール・タナベは凄い!」って言われても! いや、12/28にタナベ選手が勝って坊やが喜んでいるときは、うちのチビも7歳なので泣きそうにはなったんだけれども。

そういう戸惑いの日々でも、「谷川組」メンバーは、どのセクションの方々も淡々と作業をこなしている。谷川さんのフワッとした指示に、適宜対応していくさまを見て、これはマジな話、どこにでもプロはいるんだなあって感じた。この大会、業界的には「ズンドコ必至」みたいに冷ややかな目で見られているかもしれないけれど、ちゃんと良いイベントになるよう努力している人たちがいる。

「この道を行けば…(どうなっちゃうの!?)」と危ぶんでいた自分を恥じた。迷わず行けよの一寸先に、様々なハプニングが待ち受けていることは、まだ知る由もなく。

つづく

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