――久しぶりに試合をしてみていかがでしたか？

いやー、結構……。いつも試合前の緊張感と試合後の解放感の落差があるんですけど、今までにない緊張感と解放感の開きが大きくて。自分ではそれなりに練習はしてきたつもりなんですけど、やっぱり最後が39歳に試合をして、感覚が空いた分、プレッシャーがあったのかなと思います。

――直前に相手が変更しました。

相手が大きく見えました。92kg契約だったんですけど、それ以上に増えている可能性もあるんで、大きく見えたのかもしれません。

――初めての巌流島ルールはどうでしたか？

闘い方が全然、分からないですね。巌流島に通用するような選手を育てて連れてきたいなと思いました。具体的な内容は言えませんが、今日のオープニングから最後の試合まで含めて研究したいと思います。まだまだ戸惑う場面があったので、そこは頭を使う面白さがあるなと思いました。

――最後は一気にフィニッシュへ持ち込みました。

いくつかイメージしたことがあって、それがうまくはまりました。想定していたのは、相手がネットかなんかで僕のことを調べて、関節技とかタックルを警戒してくるんじゃないかと心の中でイメージしていました。実際に向かい合って、自分と相手の間合いの取り合いがあるんですけど、僕がちょっと詰めると一歩下がったので、これはすごく警戒しているなと分かりました。もしも自信があると、詰めたらなにかしら攻撃してくるんで。たしか最後は蹴り足をとって、ヒールに入ったんですよね？

――そうです。

そこはあまり覚えていないんですけど、蹴り足をキャッチして倒れるようにしました。テイクダウンしてから普通はそのまま後ろに倒れてヒールに入るんですけど、道衣を掴まれてできなかったです。それは想定外でした。裸だったらできるんですけどね。そこは、まだまだですね。

――カメラに向かってファンにコメントをいただけますか？

これ、ニコ動ですか？

――はい、そうです。

あのー、ニコ動に僕のファンはいないですよ（笑）。

――いえいえ。

誰だこいつって、いま、コメント流れていますよ。これ生（ライブ）ですよね？

――生ではないです。

あ、なんだ。生だったら面白かったのに。で、コメントですよね。そうだな。視聴者に対して……。僕は、ニコ動の視聴者が喜ぶ試合はしていないと思います。おそらくニコ動を見ている人は、素人同士の闘いの方がいじりやすいはずです。僕にテクニックがあるということでもないんですけど、あまりいじり甲斐ないと思います。ニコ動向けの巌流島のベストバウト、素人向け、玄人向け、いろいろあって面白いですね。

――メッセージをお願いします。

僕が45歳になって、相手がボクサー。そういったことを単純にプラスマイナス計算しても総合的に僕が有利だったかもしれませんが、心構えは30代とまったく違うので。45歳の一人の人間があのリングに……、リングじゃないな。なんですかね？　闘技場？　なんか、変だな闘技場。谷川さんに聞け？　あ、そうだ谷川さんは面白かったんですよ。昨日の記者会見で僕がメインだと紹介するのを忘れていたのに、テーマ曲のCD持って来たって？　そんな細かいことは覚えているんです。ツボにはまってしまいました（笑）。えっと、45歳の話ですね。ボクサーVS総合格闘家で、単純に総合格闘家のほうが強いんじゃないかと思ったかもしれませんが、45歳の年齢で自分がどこまでできるかというチャレンジャーの気持ちで臨みたいと思いました。次が、どうなるのか分からないですけど。今日だけは、45歳の格闘家がボクサーに勝ったということです。同じような世代の人に何かを感じてもらえればいいなと思います。